Biography

ウォルフガング・ムースピール / Wolfgang Muthspiel


1965年、オーストリアのユーデンブルクに生まれ、クラシック・バイオリンを学んだ後、15歳でギターに目覚める。グラーツの音楽・舞台芸術アカデミーでクラシックとジャズギターの両方を学び、その後クラシック音楽の国内コンクールやドイツのメットマン国際ギターコンクールで優勝。幼い頃から即興演奏に興味を持ち、1986年に渡米し、ニューイングランド音楽院で学ぶ。
ボストンのバークリー音楽大学でゲイリー・バートンと出会い、彼のクインテットに招かれる。1995年から2002年までニューヨークを拠点に活動し、多彩なアーティストと共演。マーク・ジョンソン、ゲイリー・ピーコック、ポール・モチアンらのアルバムにも参加した。

2012年の『Travel Guide』で、ギタリストのラルフ・タウナー、スラヴァ・グリゴリヤンとのギター・トリオのメンバーとしてECM作品に初参加。2014年、ベーシストのラリー・グレナディアとドラマーのブライアン・ブレイドというアメリカのトップ・ジャズ・プレイヤーをフィーチャーした『Driftwood』でECMリーダー・デビュー。
2016年に、このトリオにブラッド・メルドー(p)、アンブローズ・アキンムシーレ(tp)を加えたクインテットで『ライジング・グレース』をリリース、この作品が米国ダウンビート誌で5つ星を獲得し、実力、人気共に決定づけた。
2018年には、同クインテットのドラマーをエリック・ハーランドに変えた形で『ホエア・ザ・リヴァー・ゴーズ』をリリース、盟友ブライアン・ブレイド、スコット・コリーとのトリオで来日を果たした。最新作は、その来日時に東京でスタジオ録音された『Angular Blues』(2020)。