BIOGRAPHY
元牧師でオランダ屈指の教会音楽作詞家のハーブ・オースタルハウスを父親に持ち、たぐい稀な才能を持つヴァイオリニストのジョセフィーヌ・メリーフを母親に持つ音楽一家出身のトレインチャは、オランダ音楽業界における史上最高の人気と売上を誇るポップグループ、『トータル・タッチ』のフロントとして長年に渡り活躍する。ポップ、ソウル、R&Bをベースに、兄のティエール・P・オースタルハウスによるモダンなパフォーマンスとソングライティング、プロデュースをブレンドしたユニークな音楽性は当時のオランダでは極めて斬新なもので、売上8万枚ですでにプラチナとみなされる小さな国において、4年間(1996-1999年)で100万枚以上の売上を記録する。 ソロに転向してからは、自分自身にとってやりがいのあるソウルやジャズの作品に取り組み、精力的な活動をはじめる。これまでに、キャンディ・ダルファー、マルコ・ボルサート、ライオネル・リッチー、アンドレア・ボチェッリ、ローナン・キーティング、パット・メセニー、ミケル・ボルストラップなど、数多くの国内外のジャズやポップのスターたちと共演をはたし、共演者は一同に彼女の圧倒的な歌唱力を賞賛している。また、彼女は世界的に有名なノースシー・ジャズ・フェスティバルの常連アーティストで、ハービー・ハンコックともそのフェスティバルで共演を果たす。 スティービー・ワンダーの楽曲のカバーをした初のソロ・ライブアルバムはプラチナを超える売り上げとなった。その後、オランダ皇太子のウェディング・パーティーの一環のアリーナでのライヴや、オランダの2002年「女王誕生日」でのクイーンとの共演、生ける伝説と言われるハーモニカ奏者ジャン「トゥーツ」シールマンスとコンセルトヘボウ・ジャズ・オーケストラとの共演等、数々のショーを成功させる。 トレインチャが心待ちにしていたソロ・スタジオアルバムは、音楽的に彼女にとってこれまで最高の出来となり、ゴールドディスクに認定され、全国ポップチャートにはリリース当時第2位で初登場して以来連続チャート入りしているほどだ。売上枚数も今では莫大な数となっている。 また、2004年にリリースされたライヴ・レコーディングのアルバムは、トレインチャがオランダのジャズ・アンサンブル、フーディニのツアーに、アムステルダム・シンフォニエッタ・ストリング・オーケストラと共にゲスト参加し録音したもので、これがあまりにも素晴らしい内容だったので、ブルーノートのブルース・ランドヴァル社長が直ちにブルーノートのロゴでの発売を許可するほどだった。 トレインチャはこれまでに数多くの栄誉ある賞を受賞し、その中にはエジソン賞、ポールモール・エキスポート・アウォード、数回のTMF賞(オランダ版MTV賞)、それに加えオランダのポピュラー音楽界では最高の栄誉であり、主に数10年のキャリアを誇るアーティストに授与される賞のゴールデン・ハープ賞を受賞する。彼女にとってもこの上ない喜びとなったこの受賞は、極上のヴォーカルに加え、作詞・作曲両方で自作曲が書ける才能が評価された証である。今後はもっとソングライティングに集中し、コンサートやレコーディングで披露したいとトレインチャは考えている。