佐野史郎さんからコメントを頂戴しました!

2018.11.07 TOPICS

小学生の時からレコードで聴きこんできたビートルズの音。ホワイトアルバムは中学二年生の時。No A 028645と記された真っ白なレコードジャケットは薄汚れてしまったけれど、今でもレコード盤に針を落とす。1980年代になってレコードからCDへと移行していく時に、ビートルズの音がそれまで親しんできた音ではなくなってしまっていたので違和感が拭えず、それ以降ビートルズだけはどうしてもCDで聴くのがためらわれた。

聴こえていなかった音が明確に聴こえてきたことや、ヴォーカルやそれぞれの楽器のバランスも違って聴こえ、身体が受け付けなかったのだ。

さすがに30周年記念のホワイトアルバム“THE BEATLES”は買い求めたが、ずっと棚に眠ったままになっていた。No 0074385。

久しぶりに聴いたCDはとても良かったが、レコードとは別物と、身体が学習するようになってきたのだろう。

それも昨年リリースされた“Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band”のリミックスがあまりにも素晴らしく、まるでビートルズが演奏しているスタジオで聴いているかのような錯覚を覚えるほどだった音を浴びて、アナログ〜デジタルの呪縛から解かれたからに違いない。

50周年記念版のホワイト・アルバムにはオリジナルアルバム未収録の楽曲も含まれる。次のナンバリングも楽しみだ。

また、こうしてビートルズのレコーディングセッションに立ち会える幸せを噛み締めながら、中学二年生だった1968年の自分にも聴かせて驚かせてやろう。

佐野史郎