BIOGRAPHY
Sean Garrett / ショーン・ギャレット
ショーン・ギャレットの欲望は止まらない。大人気アーティストによる”大人気”ソングライター/プロデューサーと呼ばれる彼。そうやって生まれたNo.1ヒット作品の一部はこうだ。ビヨンセの「チェック・オン・イット」、ファーギーの「ロンドン・ブリッジ」、ネリーの「グリルズ」、クリス・ブラウンの「ラン・イット!」、シアラの「グッディーズ」、アッシャーの「Yeah!」。そして今回、ショーン・ギャレット自身が主役となる作品『ターボ919』(ベット・アイ・ペンディット/インタースコープ・レコーズ)がリリースされる。
「みんなが聴いてるヒット曲を、僕が作曲したんだ、僕がプロデュースしたんだ、って思える瞬間がたまらないよ。 でもステージ立ってアーティストと一緒にパフォーマンスするのも大好きなんだ」と言うギャレット。
「アーティストと共に心から創り上げた曲を実際にパフォーマンスすること、それは子供のころからの夢だった。僕のつくった音楽で人々が興奮している、それはとてつもなく僕をハイにさせるね。何にだって代わらないよ、たとえそれがドラッグやセックスであろうとも。人生かけて目指してきたことだから。」
そしてファースト・シングル、官能的なフックが溢れ出す「グリッピン feat.
リュダクリス」が誕生した。常識を超越したクセになるアルバム『ターボ919』にはゲストとしてファレル・ウィリアムス、エイコン、リル・ウェイン、スターゲイト、ロドニー・ジャーキンズ、ブラッドシャイなどなどが迎えられた。しかし何と言っても今回の主役は、グラミー賞に4度ノミネートされ、”ザ・ペン”という愛称をジェイ・Zから授かった彼自身-ショーン・ギャレット-である。
リラックスした夏のヴァイブに包まれた「ガールフレンド・リングトーン」から、ロマンティックな雰囲気を醸し出す「レイ・アップ」まで、幅広い感情をとらえることに成功したギャレットは、ポップとR&Bサウンドをアルバム随所に魅せてくれている。光り輝く綿毛のような「ホワット・ユー・ドゥーイン」や、ダンスを感化させる「プリティ・ガールズ」にみられるように、『ターボ919』ではスピード/メロウ、オールド・スクール/クール・ライド、という風に一見”逆”性質と思われるサウンドがクロスオーヴァーされジャンルという壁を超えた作品に仕上がっている。コーラス部分が頭から離れない「ホワイ・アム・アイ・イン・ラヴ・ウィズ・ユー」に、テクノ・サウンドのタイトル・トラック「ターボ919」は、心を揺さぶる激しいベースラインに、シンセサイザーによるハーモニーで奏でられている。
アルバム『ターボ919』が間違いなく国境を超えて世界に届くアルバムなのは、ハートウォーミングなバラード「ピープル」や、現代版「ウィ・アー・ザ・ワールド」でのメッセージで表現されているように、どんな境遇にある人でも親近感を覚えずにはいられない作品となっているからである。
『ターボ919』を通してギャレットは、魂を震わせ、同時にダンス・フロアを熱くする音楽を届けてくれる。
「誰もつくったことがない音、それが僕のサウンドだね」と、ソフトでソウルフルな声で彼は言う。
「収録曲のフィーリングとサウンドは僕そのものだよ。過去にはとらわれないんだ。他のアーティストのためにつくられた曲は使わない。他のアーティストの型にも当てはまらない。そして既に作られたビートの再利用はしない。僕は新しくてフレッシュでワクワクしてるのが好きなんだ。僕はトレンドを起こす人間で、トレンドに従う人間じゃない。
“その音、ヤバいね!”って言われたいからね。僕はリードしたいんだ。そしてその方法は”僕自身になる”ということなんだ。」
そのことは”ギャレット自身”をみれば説明がつく。なぜここまでミュージックシーンを震撼させるレアな存在になりえたのか?なぜコマーシャル的成功を収めると共に、厳格な批評家からも称賛を得ることができるのか?音楽界の大物アーティストからのリスペクトはどうやって得たのか、などの理由が。
彼は、間違いなくアーバンの世界とポップの世界、尖った世界と柔らかい世界をちょうどよい具合に”融合させる力”を持っているから、である。
アトランタ市、サウスサイドがショーンの誕生の地だ。ショーンは4歳のとき、家族に連れられヨーロッパに移住した。父親はアメリカ軍に任務、それが理由で国境を越えての引っ越しは常なことだった、という。ドイツやイギリスの軍基地を行ったり来たり。「僕の血液を流れるのはアメリカのアーバン・ライフだよ。でもヨーロッパは僕に違う視点を与えてくれた。ポップやダンス・ミュージックに対する視点も含めてね。」
アイドル・ショウでの経験は(このことについてショーンは「自分のことをマイケル・ジャクソンだと勘違いしてたな」と笑顔で思いだす)は17歳の頃、アリオラ/BMGとレコーディング契約を交わすことに成功。数年後、アメリカに帰国した際、ワーナー・ブラザーズ(ミュージック)と契約寸前だったにも関わらず、ブラック・ミュージック部門の閉鎖により契約断念。苛立ちを覚え、ギャレットは敷かれたレールを飛び降り、大学を卒業し(メリーランド大学のドイツ・キャンパスでビジネス準学士号を取得)、サウス・キャロライナ州で不動産抵当ブローカーとして高利益の職業に就く。
しかし、間もなく彼は気づいた。創造力が生かされない環境は自分には似合わない、と。そして再度、彼は作曲し始めた。数曲のレコーディングが完成し、幾つかのラジオ番組でもプレイされた。それを耳にし感動したレコード会社は、他のアーティストのために作詞することを彼に提案した。しかしギャレットは、自分がアーティストなんだ、作詞家じゃないんだ、と譲らなかった。
故郷のアトランタ市に戻った際、彼のミュージック・キャリアを一番に奨励してくれていた母親のリタがこの世を去った。
「心の奥では感じてた。今まで隠し続けていた力が自分にはあるのだと。僕に残された選択肢は2つだった。すべてをあきらめるか、前を歩いて”僕を”創り出すか。」
そして彼はレコード会社を探し求めた。
2003年、L.A.リードは彼を作詞・作曲家として契約した。ギャレットが作詞・作曲を手掛けた「アイ・ドント・ウォント・トゥ・ハート・ユー」がモータウンのシンガーの=ラティフに歌われることとなった。そしてアッシャーの「Yeah!
feat.
リル・ジョン&リュダクリス」が世に出された。「Yeah!」はR&B/ヒップホップ曲としてNo.1ヒットとなり、ビルボード・ホット100で12週間連続でトップを飾り、2005年のBMI社”アーバン・ソング・オヴ・ザ・イヤー”にも選ばれた。
それを機に次から次へとNo. 1ヒット作が誕生した。シアラ「グッディーズ feat.
ピーティ・パブロ」(ポップとR&B/ヒップホップ・チャート1位)、ビヨンセ「リング・ザ・アラーム」(ダンス・チャート1位)、ケリー・ローランド「ライク・ディス
feat. イヴ」(ダンス部門1位)、ザ・プッシーキャット・ドールズ「ボタンズ feat.
スヌープ・ドッグ」(ダンス部門1位)、エンリケ・イグレシアス「ディメロ」(ラテン部門1位)、ファーギー「ロンドン・ブリッジ」(ポップ部門1位)、デスティニーズ・チャイルド「ルーズ・マイ・ブレス」、「ソルジャー」(共にダンス部門1位)。
ついに2006年初期、ギャレットの現象は起きた。2週連続でビルボード・ホット100のトップ3位すべての曲に彼の名前が刻まれた。それは、ネリー「グリルズfeat.
ポール・ウォール、アリ&ギップ」(同時にラップ・チャート1位)、ビヨンセ「チェック・オン・イット feat.
スリム・サグ」(同時にダンス・チャートも1位)、クリス・ブラウン「ラン・イット! feat.
ジュエルズ・サンタナ」(同時にR&B/ヒップホップ・チャート1位)。当然の帰結のようにギャレットは、ビルボード誌の”ソングライター・オヴ・ザ・イヤー”のポップ部門1位、そしてR&B部門2位に選ばれた。それに加え同年、BMI社には”コ・ソングライター・オヴ・ザ・イヤー”としての栄誉を受けた。
「僕はなんて幸せで恵まれてるんだ。これまでの成功を感謝してるよ」、と彼は言う。「これまでの努力が実を結んだ。せこい方法で成功してもそれは長く続かない。だから僕は今でも学び続けてるよ。音楽界の先輩からね、たとえばライオネル・リッチー。彼らはオールド・スクールだから、という理由で拒否したりはしない。僕は常にポケットに入れてるメモ帳を開いて、彼らから学んだことを書き留めている。結論はこうさ。世界一美しい女性とデートして億万長者になれたとしても、一番大切なことは他にあるのさ。これがこころ(ハート)だよ。」
ギャレット制作のトラックをレコーディングしたアーティストは幅広い。リッチーやグウェン・ステファニー、ジャネット・ジャクソン、DMX、ジェニファー・ホリデイ、ブリトニー・スピアーズ、ジェイ・Z、パフィー(ディディ)、ニコール
from
ザ・プッシーキャット・ドールズ、LLクールJ、キーシャ・コール、ジョー、モニカ、ファンテイジア、などなど。トップ10シングルを共にコラボレーションしたアーティストは、メアリー・J.ブライジ、リッキー・マーティン、ジェイミー・フォックス、そして112などだ。2008年だけでも、現在進行形あるいは今後制作予定のアルバムは、ホイットニー・ヒューストン、レイヴン・シモーン、マドンナ、マイケル・ジャクソン、アシュリー・シンプソン、ミッシェル・ウィリアムス、そしてヴァネッサ・ハジェンズに渡る。
斬新で予測不可能な彼の音楽性だからこそ、ヒット曲が生まれれば”この曲もギャレットのシワザか”と良く言われるらしい。「たとえそれが僕じゃなくともスゲェじゃん」、と彼は言う。「というのは、僕である可能性を認められてるってことだろ。アッシャーの「Yeah!」にしても新しかったし、ビヨンセの「リング・ザ・アラーム」にしてもリスクを含むサウンドだった、同時にネリーの「グリルズ」もそう。そして今回は、他のアーティストに今まで向けてきたフォーカスを自分に向けているということ。『ターボ919』は今までの僕のサウンドのように幅広いよ。シングルの「グリッピン」はストリート・アトランタ、だけどタイトル・トラックの「ターボ919」はアメリカン・ポップ、という感じでね。みんなにこう言われたいんだ。”目的地は知られてないけど、彼の運転する車なら私が助手席よ”ってね。」
そしてギャレットは遂に”ハンドル”を握ることとなった。今までの大物アーティストがそうであるように、彼自身にも確実な軸があるという。
「こうやって生きることが大好きだし、まわりの人たちも大好き。暗闇のゴーストや消極的なヴァイブは好まないんだ。僕は至ってポジティヴで、ラヴに溢れ、喜びに満ち、それが僕のハート(こころ)だよ。僕の音楽を聴いてくれる人がいれば、それがクラブ内であろうと、早起きして仕事に出かける前であろうと、その人には生きてるってことに幸せを感じてほしいんだ。僕にとって、歌はメッセージだよ。エネルギーでもあり、フィーリングでもあり、気持ちでもある。」
ポップとアーバンの境目をなくすことに敢然と立ち向かうギャレットは、歌詞のもたらす限界についても同じ態度で接している。それが証明されているトラックが「カム・オン・イン」。
「どんなことを言葉にしようと僕が歌えば、その言葉がスウィートに聞こえちゃうんだ。言いたいのは、リアルな男でもアツくなれるし同時に繊細にもなれる。外見はアクション・フィギュアのように完璧でも、女性に話すときはその女性を想った言葉遣いをすることが大切。男だってロマンティックになれる、感情的にもなるし、そして鉄のようにタフにもなれる、ってことさ。」
『ターボ919』を彼の車と喩えれば、ギャレットは常にアクセルを踏んでいると言えよう。
「こんな格言があるんだ。”君が銃を握りしめる瞬間、僕の銃は火を噴いている”っていう。たまに僕のことを真剣すぎる、マジすぎる、って言う人がいるけど、一瞬のうちにすべてが崩れ落ちる可能性だってある。10年後に”クソッ、あのアルバム手掛けとくべきだったな”なんて言いたくないからね。人生は一度限り。できることは100%の力出してやっておきたいだろ。」
ショーン・ギャレットにとって音楽とはすべてである-そして現時点の彼にとって生きるということとは、”自分自身のアルバム”をリリースすることなのかもしれない。
<あの曲も、この曲も、全部ショーン・ギャレット。ショーン・ギャレット提供楽曲集>
Janet / My Baby featuring. Kanye West from “Damita Jo”
(2004)
Usher / Yeah featuring. Lil Jon and Ludacris from “Confessions”
(2004)
Ciara / Goodies featuring Petey Pablo from “Goodies” (2004)
Destiny’s Child / Soldier featuring T.I. and Lil Wayne from
“Destiny Fulfilled”(2004)
Destiny’s Child / Lose My Breath from “Destiny
Fulfilled”(2004)
Destiny’s Child / T-Shirt from “Destiny Fulfilled”(2004)
Destiny’s Child / Through with Love from “Destiny
Fulfilled”(2004)
Destiny’s Child / Girl from “Destiny Fulfilled”(2004)
Destiny’s Child / Is She the Reason from “Destiny
Fulfilled”(2004)
Destiny’s Child / Gots My Own (Japan Bonus Track) from “Destiny
Fulfilled”(2004)
Amerie / Touch featuring T.I. from “Touch”(2005)
Chris Brown / Run It! featuring Juelz Santana from “Chris
Brown”(2005)
Chris Brown / Gimme That from “Chris Brown”(2005)
Chris Brown / Which One featuring Noah from “In the
Mix”(2005)
Chris Brown / Wall to Wall from “Exclusive” (2007)
Teairra Mari / Make Her Feel Good from “Roc-A-Fella Presents:
Teairra Mari”(2005)
Teairra Mari / No Daddy from “Roc-A-Fella Presents: Teairra
Mari”(2005)
Teairra Mari / La La from “Roc-A-Fella Presents: Teairra
Mari”(2005)
Teairra Mari / Phone Booth from “Roc-A-Fella Presents: Teairra
Mari”(2005)
Teairra Mari / Confidential from “Roc-A-Fella Presents: Teairra
Mari”(2005)
Nelly / Grillz featuring Paul Wall, Ali & Gipp from
“Sweatsuit” (2005)
Donell Jones / Better Start Talking featuring Jermaine Dupri from
“Journey of a Gemini”(2006)
Donell Jones / If U Want featuring Bun B from “Journey of a
Gemini”(2006)
Donell Jones / Hands on You from “Journey of a Gemini”(2006)
Beyonce / Check on It featuring. Slim Thug from “#1’s”(2006)
Beyonce / Get Me Bodied from “B’Day” (2006)
Beyonce / Upgrade U”(ft. Jay-Z) from “B’Day” (2006)
Beyonce / Ring the Alarm from “B’Day” (2006)
Beyonce / Green Light from “B’Day” (2006)
Beyonce / If from “B’Day Deluxe Edition” (2007)
DMX / Dog Love featuring. Amerie from “Year of the Dog…
Again”(2006)
The Pussycat Dolls / Buttons featuring. Snoop Dogg from “PCD”
(2006)
Fergie / London Bridge from “The Dutchess” (2006)
Kelis / Blindfold Me featuring Nas from “Kelis Was Here”
(2006)
Kelis / Handful from “Kelis Was Here” (2006)
JoJo / This Time from “The High Road” (2006)
JoJo / The Way You Do Me from “The High Road” (2006)
Britney Spears / Toy Soldier (co-produced with Bloodshy &
Avant) from “Blackout”(2007)
Gwen Stefani / Now That You Got It featuring Damian Marley from
“The Sweet Escape” (2006)
Nicole Scherzinger / Whatever U Like featuring T.I. from “Her Name
Is Nicole” (2007)
Kelly Rowland / Like This featuruing. Eve from “Ms. Kelly”
(2007)
Enrique Iglesias / Do You Know? (The Ping Pong Song) from
“Insomniac”(2007)
Santana / This Boy’s Fire featuring Jennifer Lopez & Baby Bash
from “Ultimate Santana” (2007)
Mary J. Blige / The Pain From “Growing Pains” (2007)
Mary J. Blige / Theroy From “Growing Pains” (2007)
Mary J. Blige / Out Like This From “Growing Pains” (2007)
Mary J. Blige / If You Love Me? From “Growing Pains” (2007)
Joe / Where You At featuring. Papoose from “Ain’t Nothin’ Like Me”
(2007)
Nelly & Fergie / Party People from “Brass Knuckles”
(2008)
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