BIOGRAPHY
グラモフォン誌に「絶大なスタミナと何事にもひるまない精神、希有な音楽家」と評された庄司紗矢香は、ヴラディーミル・アシュケナージ、シャルル・デュトワ、マリス・ ヤンソンス、ロリン・マゼール、ズービン・メータ、セミョーン・ビシュコフ、パーヴォ・ヤルヴィ、チョン・ミョンフン、アントニオ・パッパーノ、ヤニック・ネゼ=セガンといった世界を代表する指揮者たちと共演を重ねている。
2016/17年シーズンは、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団(オスモ・ヴァンスカ)、マリインスキー劇場管弦楽団(ワレリー・ゲルギエフ)、NDR交響楽団(クシシュトフ・ウルバンスキ)、ソウル・フィルハーモニー管弦楽団(ラハヴ・シャニ)などと共演。2018年はローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団(ジャナンドレア・ノセダ)、NHK交響楽団(アシュケナージ)、トーンキュンストラー管弦楽団(佐渡裕)とウィーン楽友協会での定期公演に出演のほか、ペンデレツキのヴァイリン協奏曲第二番を作曲者自身の指揮で演奏した。
庄司の長年に亘る指導者・理解者であるユーリ・テミルカーノフとは2001年以来毎年共演を重ねている。彼らはサンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団をはじめ、フィルハーモニア管弦楽団、ロンドン交響楽団、ボルティモア交響楽団等と共にアイルランド、アメリカ、イギリス、イタリア、スペイン、日本、フランス、ベルギー、メキシコ、ロシアへのツアーを行い、2012年にプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲を、2017年にはベートーヴェンとシベリウスの協奏曲をドイツ・グラモフォンへ録音した。2019年にはイタリア・ツアーが予定されている。
ソリストとして多忙な活躍をしている庄司は室内楽活動にも力を入れており、これまでにジョシュア・ベル、ワディム・レーピン、イタマール・ゴラン、スティーヴン・イッサーリス、ラン・ラン、マルティン・フレストらと共演。近年の音楽祭では、ヴェルビエ、アヌシー、ラヴェンナ、プラハの春、キジアーナ、ボン・ベートーヴェン、エヴィアン音楽祭に出演している 。2015/16年シーズンには、室内楽リサイタルをジュネーヴ、ワシントンDC、ロンドン、パリで行い、細川俊夫の新作委嘱作品を含むソロ・リサイタルの日本ツアーとウィグモア・ホールへのデビューも行った。
庄司は定期的にピアニストのジャンルカ・カシオーリとデュオを組み、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集のリリースを2015年春に完結した。また、彼女はメナヘム・プレスラーともリサイタル・ツアーを行い、その記録はライヴ収録され2015年秋にリリースされた。
庄司紗矢香は1998年からヨーロッパを拠点に活動している。1999年パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールで史上最年少および日本人として初めて優勝した。 1999年都民文化栄誉賞、2010年芸術選奨新人賞、2016年毎日芸術賞 受賞。
使用楽器は、上野製薬株式会社より貸与された1729年製ストラディヴァリウス“レカミエ(Recamier)”である。