最新アルバムより、先行配信曲「ザ・ルーモア」が解禁!
コルネット、トランペット奏者であり、作曲家のロン・マイルスがブルーノートに移籍第一弾となるアルバム『レインボー・サイン』から先行配信曲「ザ・ルーモア」が本日解禁された。アルバムは10月9日にリリースされる。
本アルバムにはジェイソン・モラン(p)、ビル・フリゼール(g)、トーマス・モーガン(b)、ブライアン・ブレイド(ds)という現代ジャズを牽引する超豪華メンバーが参加している。彼らは、マイルスが過去に発表してきたリーダー作にも参加している気心知れたメンバーで、どこかリラックスしたスローなテンポで奏でられるマジカルなサウンドに引き込まれる作品に仕上がった。本日解禁になった「ザ・ルーモア」に関しても、「書いてはみたけれど、最初はシンプルすぎてアルバムに入れるには相応しくないと思いました。でも、ジェイソンが試しに2,3音弾いて、その後にビルがメロディを弾くと、これまで自分が想像していた曲とは全く異なる特別な曲に聞こえて、周りのみんなも同じ意見でやることに決めました。これは、このメンバーだからこそ起きたマジックだと思っています。」と語っている。
収録されている9曲(日本盤はボーナス・トラックが入り10曲)はすべてオリジナルとなっており、そのほとんどが2018年の夏にマイルスの友人であり良き理解者でもあった父親がこの世を去る間際に彼の世話をしながら書き上げたものだという。マイルスは「このアルバムは、今私がいるこの地球と、彼がいる天国の架け橋をイメージして書きました。虹がでると、その虹を渡ってこの世を旅立った人に会いにいけるという話を聞いたことがあって、その考えがずっと好きでアルバムのテーマにもぴったりだと思っています。」と語っている。
また、プロデュースも彼本人が行っており、作家ジェームズ・ボールドウィンのノンフィクション『次は火だ』(The Fire Next Time)や1920年代の古い民謡などにもインスピレーションを受けているという。本アルバムはブルースとの強い結び付きもあり、それに関してマイルスは「昨今、人種差別に関するニュースを多くみるようになり、それは人々に考えるという機会を与えてくれる素晴らしいことだと思うけれど、この問題はずっとあって、昔はそれがブルースに反映されていました。その思いを忘れたくなかったんです。」と話している。
現代ジャズの至宝が最高のメンバーと作りあげた本作は、音楽ファンには必聴の一枚となっている。
■リリース詳細
『レインボー・サイン』
2020年10月9日発売
UCCQ-1130 (SHM-CD)