クラシックの名門レーベル デッカが24歳のアメリカ人ヴァイオリニスト、ランドル・グーズビーと契約。

2020.10.15 TOPICS

『……見事なコントロールと絶妙なトーン…… 彼の演奏は、その真の名人芸に見合ったスタンディング・オベーションを勝ち取った』

― ニューヨーク・タイムズ


 

ランドル・グーズビー

ダイナミックな若手ヴァイオリニスト、クラシック音楽界の多人種化の象徴的存在が
デッカ・クラシックスと契約!

黒人クラシック作曲家を称えたニュー・アルバムを2021年春に発売予定!

© Kaupo Kikkas


 
デッカ・クラシックスは、名高いスフィンクス・コンクールのジュニア部門において最年少で優勝した24歳のアメリカ人ヴァイオリニスト、ランドル・グーズビーとの契約を発表した。2018年にニューヨークで行われたヤング・コンサート・アーティスツ国際オーディションと2019年にロンドンで行われたヤング・クラシカル・アーティスツ・トラストのオーディションで一位優勝者のグーズビーは、世界的な伝説的ヴァイオリニストの一人であるイツァーク・パールマンに師事している。

バージニア州のバージニア・ビーチにある彼の実家からのインタビューで彼は、「私のデビュー・アルバムをデッカ・クラシックスのチームとリリースできる事にとても興奮しています! このレーベルは私の好きなアーティスト達や、私に音楽的影響を与えてきた人達の属するレーベルなので、そんな尊敬されているラインナップに自分の名前が追加されてとても嬉しいです。私にとって音楽は他の人をインスパイアする手段です。私のアーティストとしての目的の一つはクラシック音楽界での黒人の声を拡げ、この素晴らしい音楽の知名度を上げる事です」と語っている。

ドミニク・ファイフ、デッカ・クラシックス・レーベル・ディレクターは次のように語る。「ランドルと私が初めて会ったのは2019年の2月のことで、私はその時から彼の成長を注意深く見守ってきました。彼ほどこの上なく雄弁な演奏家であると同時に、クラシック音楽の価値を広く知らしめる存在を見つけられる事は稀です。彼の演奏はイツァーク・パールマンの生徒に相応しく、黄金期のヴァイオリン奏者を彷彿とさせるもので、音楽教育、アウトリーチそして、多様性の擁護において、彼は我々の業界の将来のためのアンバサダーでもあります。ランドルは私たちに刺激を与えてくれるでしょう、そしてデッカ・クラシックスは彼を歓迎します」

2021年春にリリースが予定されているグーズビーのデビュー・アルバムは、一世紀以上にわたるアフリカ系アメリカ人のヴァイオリン音楽の歴史を旅し、そのルーツをスピリチュアルに探りながら現代にまで辿るものだ。アルバムは、ウィリアム・グラント・スティルやフローレンス・プライスの作品に加え、グーズビーの友人でもありスフィンクスとYCAの共演者であるグザヴィエ・フォーリーへの新作委嘱などが収録されている。

アフリカ系アメリカ人の父と、日本で育った韓国人の母の間に生まれたグーズビーは、クラシック音楽に縁がなかった時期を思い出せない。7歳でヴァイオリンを始めたその瞬間から感じた喜びが、彼の幼少期を形作り、イツァーク・パールマンが手配した奨学金でのジュリアードにおける勉強のためのテネシー州メンフィスの彼の家からニューヨークへの定期的な移動を鼓舞してきた。

グーズビーは近年、イギリスのグラモフォン賞で生涯功労賞を受賞したパールマンに敬意を表して、作曲家ジョン・ウィリアムズと共に演奏を行った。グーズビーはパールマンと頻繁に共演しており、最近では、バッハの二重協奏曲をグランド・ラピッズ交響楽団と演奏している。

9歳の時のジャクソンビル交響楽団との協奏曲デビューに続き、13歳の時のニューヨーク・フィルハーモニックとクリーヴランド管弦楽団とのヤング・ピープルズ・コンサートでは『驚異的な音楽的成熟度』(クリーヴランド・プレーン・ディーラー)と称賛された。彼は最近、ワシントンDCでケネディー・センター・デビューを果たし、2021年にはロンドンのウィグモアホールでのリサイタル・デビューを予定している。

グーズビーは多忙な演奏スケジュールの合間にもボランティア活動で彼の芸術的スキルを使い人々をインスパイアしている。彼はアメリカ国内様々な地域でのコミュニティー活動、ニューヨークの低所得世帯の子供達に無料でレッスン・楽器・指導を提供するオポチュニティ・ミュージック・プロジェクトや、高齢者や在宅障害者のためのプライヴェート・ハウス・コンサートを提供するコンサート・イン・モーションに参加している。

2019年、グーズビーはYCATとロンドン・ミュージック・マスターズの提携により、ロビー・アーティストに就任した。彼はコヴナー・フェローシップ受給者として学部と大学院両方の学位を取得したジュリアード音楽院で、現在イツァーク・パールマンとキャサリン・チョーの元でアーティスト・ディプロマを取得するため研鑽を続けている。ランドル・グーズビーは1735年製のジュゼッペ・グァルネリ・デル・ジェスをストラディヴァリ協会からの寛大な貸与で使用している。

 
2021年春発売予定のデビュー・アルバムは、黒人クラシック作曲家の作品のコレクション。アフリカ系アメリカ人の父と日本で育った韓国人の母の間に生まれた彼は、まさにクラシック音楽界の多人種化の象徴といえます。