話題を呼んだカープールカラオケの名場面の日本語訳を公開!
◯ペニー・レインと聖歌隊(2:16~)
ジェームズ: ここどこだと思う?
ポール: ペニー・レイン。
ジェームズ: 見てよ!
ポール: 来たね。
ジェームズ: ここに来たらやっぱりこの曲を聴かなきゃ。どうかな?
ポール: そうだね。
♪ペニー・レイン
ジェームズ: 誰もここに本人の名前があるなんて思わないよ。絶対信じないだろうな。
♪ペニー・レイン
ポール: 僕は昔、あの教会の聖歌隊にいたんだ!
ジェームズ: あの教会?
ポール: 聖バーバナス教会だ。
ジェームズ: 聖歌隊にいたの?
ポール: 聖歌隊の少年歌手だった。
ジェームズ: なんてすごい聖歌隊だ。まさに天に与えられし声だね。
ポール: たしかにね。僕の弟はあの教会で結婚したんだよ。
ジェームズ: 本当?
ポール: 本当さ。伝説的な教会だね。そういえば、弟がよろしくだってさ。
◯レット・イット・ビー誕生秘話(4:50~)
ジェームズ: あなたの音楽には、前向きさや、喜びや、愛や絆のメッセージが溢れていて、これまで以上に現代の人に共感されていると思うんだ。
ポール: たしかにそれは不思議に思っていたよ。予想もしていなかったけど、ここ10年でどんどん共感が生まれているような気がする。
ジェームズ: そう。
ポール: 60年代にある夢を見た。夢の中で、亡くなった母が僕のところに来て、「何もかもうまくいくわ」と言って安心させてくれたんだ。「あるがままに任せるのよ(Let it be)」と言ってね。僕は「すばらしいことが起こるぞ」と思ってすごく気分がよかった。前向きな言葉をくれたのは母だったんだ。僕は目を覚まして、母が「あるがままに」と言ったのを覚えていた。それっていい言葉だろう?
ジェームズ: うん。
ポール: だから「レット・イット・ビー」という曲を作った。前向きさに溢れた曲だ。
ジェームズ: こんなに美しい話を聞いたのは初めてだよ。
ポール: 一緒に。
♪レット・イット・ビー
◯ポールとジョンとお父さん(8:23~)
ポール: ここだ。ジョンはここによく来て2人で曲を作っていた。この部屋はだいたい僕らが使ってたんだ。
ジェームズ: この部屋でジョンとポールが膝を突き合わせて、ロックを演奏してたってこと?
ポール: そうだ。向こうの部屋は父親がテレビを観てたりして、僕らはここで、後にヒット作となった「シー・ラヴズ・ユー」を完成させた。すぐそこに父親がいた。ここでね。「よし、できた!」ってなって父親に演奏してみせたんだ。父親はミュージシャンで、ピアノをやってたから。
ジェームズ: へえ。じゃあ、こっちの部屋に行って「父さん、曲ができたんだけど」って。
ポール: そうそう。「新曲できたんだけど聴いてみる?」って。で2人で「シー・ラヴズ・ユー」を歌ってみせた。父親は最後まで聴き終わると、「すごくいい曲なんだが、少しアメリカ的すぎないか」と言ったんだ。「シー・ラヴズ・ユーの後はイエス、イエス、イエスじゃだめなのかい?」って。
ジェームズ: ……。
ポール: だめに決まってるだろう。
ジェームズ: すごくいい話だ。
ポール: 父親のその助言は聞き入れなかったが。もしあの時聞き入れていたとしたら、どうなっていただろうね。
ジェームズ&ポール: 「シー・ラヴズ・ユー、イエス、イエス、シー、ダズ(She loves you, yes, yes, she does)」
◯地元のパブでサプライズ(15:30~)
ジェームズ: この近辺のパブでよく演奏していたんだって?
ポール: ギグができるところならどんなところでも演奏したよ。雇ってくれるところだったらどこでも行った。
ジェームズ: もしよかったら、どこかのパブに入って少し楽しもうと思うんだけど、どうかな?
ポール: もちろんだ。
ジェームズ: よし!
ジェームズ: ということで、僕らは今とあるパブに来ています。ポールたちは何度か演奏したり、飲みにも来ていたそうだ。今回は地元のファンにサプライズを仕掛けてみよう。
ジェームズ: 初めまして。こんにちは。ジェームズと言います。
バーテンダー: こんにちは。
ジェームズ: 今日はパブのお手伝いをさせてもらおうと思って。
バーテンダー: もちろんよ。
ジェームズ: 初めてなんだけど、大丈夫かな。
バーテンダー: もちろんよ。
客: ハーイ。
バーテンダー: いらっしゃい。
ジェームズ: ご注文は?
客: レモネードください。
ジェームズ: レモネード。はい、どうぞ。もしよかったらジュークボックスで遊んでってよ。1曲選んで。
バーテンダー: どんな曲でもいいわ。
ジェームズ: 好きなやつでいいからね。
ジェームズ: バーテンが仕事中にこっそり飲める飲み物はあるのかな?
バーテンダー: そうね……。
♪ア・ハード・デイズ・ナイト