商品紹介
恋人と一緒にいる時、相手が自分の事を本心ではどう思っているのか?誰もが知りたい事だ。特に夫婦の場合、イザという時に本当に愛していてくれるのか?もしもボケたりしたらきちんと面倒を見てくれるのか?そんな事が気になるが、この話はそんな普遍的なテーマを堅苦しくならずに笑いながら学べるという作品である。年上の女性が年下の男性に惚れて一緒になる。男性側から見れば年上の女房というのは本当にあり難い存在だが女性側からみたら年が上というある種のハンデからくる不安が芽生えてくるもの。特に愛情という点に関しては一番微妙なところである。この話のヒロインはそんな年上の女房“お咲”。お咲さんが亭主を思うあまり、時に支離滅裂な行動を取るその純情ぶりが楽しい。仲人でもある大家さんに自分で亭主の悪口を言っておきながら、大家さんが“そんな奴なら早く別れちまえ”と言うと“そんなに悪い人でもないし・・・”とかばい始める女房のいじらしさ。大家さんの提案で亭主の大事にしているお皿をわざと割ってしまい、亭主の自分に対する本当の気持ちを試すわけだが・・・。純情なお咲とぐうたらな亭主、人生の達人である大家さん。この三人の描写が聞き所である。志ん生という人はその日の気分やお客さんのいわゆる“のり”で芸の時間やギャグの切れ味も微妙に違っていて、そこが天衣無縫、自由奔放の名人・志ん生と言われたゆえんであるが、この時はどうだったのか?そんな事も考えながら聞くのもまた面白い。 (収録時間:16’00”)
曲目
1
厩火事