商品紹介
若きカッチェンの真価を示す、初来日時のライヴ録音が登場!
カッチェンはわずか10歳でモーツァルトのピアノ協奏曲を弾いてデビューし、ハーヴァーフォード大学を卒業した後、1947年頃からパリを拠点に精力的な演奏活動を行うようになった。併せて40年代末からはレコーディングも行っており、50年代初頭にはいくつもの重要なディスクを発表してもいて、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いにのっての来日公演であった。
彼のピアノは、20世紀半ばのモダンな美学を継承しつつも、そこにとどまるものではない。《英雄ポロネーズ》でのリズムの感じ方や間合いの作り方、フレーズの歌い出しにあらわれるある種の見得などをみると、カッチェンのピアノにはルービンシュタインやブライロフスキー、あるいはコルトーといった往年の巨匠が聴かせた、いわゆるグランド・マナー的なスタイルへの接近が感じられる。ギーゼキングを始めとする上の世代が提唱し、一時代を築いた即物主義的な美学に飽き足らず、伝統との融合にその一歩先を見出したのが、カッチェンのピアノであったというべきだろうか。 相場ひろ(ライナーノーツより)
マスタリング:2013年9月 by 杉本一家(ビクタークリエイティブメディア)
内容
~眠っていた巨匠たちのジャパン・ライヴが今、甦る~
TBSの倉庫で眠っていた貴重な世界の巨匠たちの音源を最新リマスター、SACDハイブリッドで発売!
曲目
[SA-CD]
ショパン:
1
バラード 第3番 変イ長調 作品47
2
ワルツ 第1番 変ホ長調 作品18 《華麗なる大円舞曲》
3
スケルツォ 第3番 嬰ハ短調 作品39
4
子守歌 変ニ長調 作品5
5
ポロネーズ 第6番 変イ長調 作品53 《英雄》
リスト:
6
《詩的で宗教的な調べ》より 第7曲〈葬送〉
ショパン:
7
練習曲 第7番 嬰ハ短調 作品25-7
8
練習曲 第11番 イ短調 作品25-11 《木枯らし》
9
幻想即興曲 嬰ハ短調 作品66
ドビュッシー:
10
前奏曲集 第1巻より《 沈める寺》
バルトーク:《ミクロコスモス》 第6巻より
11
No. 151〈 ブルガリアのリズムによる舞曲〉 第4番
12
No. 153〈 ブルガリアのリズムによる舞曲〉 第6番
ファリャ:
13
バレエ音楽《恋は魔術師》より 〈火祭りの踊り