CD

樋口紀美子が弾く「英雄ポロネーズ」

樋口 紀美子 Kimiko Higuchi

フォーマットCD
組み枚数1
レーベルmolto fine
発売元ユニバーサル ミュージック合同会社
発売国日本
録音年2023年10月2日、3日
録音場所川口リリア「音楽ホール」(埼玉県)
演奏者樋口紀美子(ピアノ)

商品紹介

万感の想い!

バッハやドビュッシー、メシアンも良いが、やはり樋口紀美子は第一級のショパン弾きである。33年にも及ぶ長いベルリンでの活動において、シュナーベルの高弟として知られるリーベンザームから確固たるヨーロッパの伝統を受け継いだ彼女は、ショパンの名手チェルニー・ステファンスカにも師事したが、現代的でインターナショナルな名技性は、ウルグアイ出身の伝説的名ピアニスト、ディノラ・ヴァルジに負うところが大きい。ヴァルジの実演を聴いたこともある私は、今回そのことを確信した。
 N&Fからリリースされた彼女のショパンは、ソナタ第3番を中心とした「ノアンの思い出」、ショパンにおけるバッハの影響を感じさせる「練習曲集作品10」がある。ノアンは、ショパンが女流小説家ジョルジュ・サンドとともに滞在した避暑地で、このCDの各曲もそこで作曲されたものばかりなので、「ノアンの思い出2」といっても良いのだが、あの「英雄ポロネーズ」があることから、それを題名に使った。
 私どもの家では、この作品は特別な意味を持っている。祖父樋口季一郎は陸軍軍人で、戦前にワルシャワ駐在武官だったが、ワルツの名人として社交界の人気者となるなど異色の人物で、特にショパンの音楽を好んだ。最後は第5方面軍司令官として北海道をソ連の侵攻から守ったことが知られている。母ウタ子が19歳で樋口家に嫁いだ1945年2月、祖父は幕僚たちの前で母に「英雄ポロネーズ」を弾かせたという。ロシアに蹂躙され続けてきたポーランドの歴史とショパンの望郷の思いを聴かせ、幕僚たちに祖国防衛の心構えをうながしたのだろう。このころスターリンはヤルタ会談でルーズベルトに日本分割占領を要求しており、おそらくその情報は祖父の部下でスウェーデン駐在の小野寺信武官から祖父にもたらされていた。戦後も、幼い紀美子が弾くショパンに目を細めていた祖父を思い出す。
 2022年10月、祖父の故郷淡路島の伊弉諾(いざなぎ)神宮に祖父の銅像が建立されたが、記念演奏を頼まれた紀美子は、万感の想いを込めて「英雄ポロネーズ」を弾いたのだった。

曲目

[C D]

ショパン:

1

ポロネーズ 第6番 変イ長調「英雄」 作品53

2

バラード 第3番 変イ長調 作品47

3

ポロネーズ 第7番 変イ長調「幻想」 作品61

4

夜想曲 第13番 ハ短調 作品48の1

5

夜想曲 第14番 嬰ヘ短調 作品48の2

6

夜想曲 第17番 ロ長調 作品62の1

7

夜想曲 第18番 ホ長調 作品62の2

発売予定日
2024-11-15
価 格
オープン・プライス
品 番
MF-25706

BUY NOW

BUY NOW

BUY NOW

在庫情報は購入先にてご確認ください。

  • http://www.riaj.or.jp/
  • http://www.universal-music.co.jp/faq/legal/
  • http://www.stopillegaldownload.jp/
  • http://www.riaj.or.jp/lmark/