BIOGRAPHY

Nils Petter Molvaer / ニルス・ペッター・モルヴェル


ノルウェー北部の街、スラ出身。16才の時にマイルス・デイヴィスの’70年代のエレクトリック・サウンドを通じてジャズと出会う。スカンジナヴィア地方の有数のインプロヴァイザーとして、同地を訪れたエルヴィン・ジョーンズ等の米国ミュージシャンと共演を重ねる一方、地元のロックのセッションにも参加。

’82年頃には自分のバンドを率い、「デファンクト」のようなサウンドを追究。’80年代半ばにアリルド・アンデルセン等のグループ「マスカレロ」に参加し、ECMから3枚の作品を発表。
ビッグ・バンド「オスロ13」やシゼル・アンドレセン等との共演を経て、’97年ECMと契約しアルバム『クメール』を発表。ECMとしては異色のサンプリングを多用したテクノやアンビエント色の濃いサウンドが注目を集め、ノルウェー・グラミー賞やドイツ・レコード評論家賞に輝いた。2000年発表の『ソリッド・エーテル』では、前作で見せた要素に加えてハードなドラムンベースからレゲエ、ダブまでを取り込み、さらにスケール・アップさせたスペイシーなサウンドを展開。同作は2000年度のミュージック・マガジン誌”ベスト・ディスク2000″のジャズ部門にて見事第1位を獲得した。

2001年にECMを離れ、ユニバーサル(エマーシー)に移籍。移籍第1弾作『リカラード』は、『ソリッド・エーテル』の楽曲を世界各国のアーティストが再構築したリミックス・アルバムであった。そして、2002年初夏には移籍後初となる待望の新作『NP3』をリリース。