アメリカ合衆国ミシガン州グラッドウィン出身、1991年3月30日生まれのラッパー。アーティスト名のNFは、本名のネイサン・ジョン・フォイエルシュタイン（: Nathan John Feuerstein）から由来。幼い頃に両親が離婚し、母親に育てられるも、母親の再婚相手からの虐待が発覚し、実父に引き取られた。音楽は彼が幼い頃からの癒しの手段として頼っていたものと常に語っており、自らのラップと自作の音楽をカラオケマシーンで録音していたという。18歳の時に出場したミシガン州カントンで行われていたラップバトルでは優勝。19歳の時に、インディーアーティストとして自らの本名名義で『Moments』というアルバムをリリース。2年後の21歳の時にはその実力を見込まれ、Xist Musicというレーベルからの契約オファーを受け、サインを交わし、この時から現在のNFというアーティスト名での活動を開始する。しかしながら、当時Xist Musicから楽曲をリリースすることもなく、別のレーベルを探し始める。

2014年、23歳の時に、ユニバーサル・ミュージック傘下のキャピトル・クリスチャン・ミュージック・グループと契約し、「Wake Me Up」を書き上げ、翌年2015年にリリースしたデビューアルバム『Mansion』に収録。同アルバムは全米ビルボードチャートでは62位、ビルボード全米クリスチャンチャートにて1位を記録。2016年発売の2ndアルバム『Therapy Session (: セラピーセッション)』は、ビルボード全米クリスチャンアルバムチャートにて、1位を獲得し、同チャートで2作連続1位の記録を生み出す。翌年、2017年に発売した3rdアルバム『Perception (:パーセプション)』では、全米ビルボード総合チャートで堂々の1位を獲得。同アルバムからリリースされた、「Let You Down」は、全世界で驚異の18億回越えのストリーム数を誇り、全世界で彼の名が広まるヒット曲となった。

NFは自身の音楽的影響は大きくエミネムより受けていることをよく話しており、一時期はエミネムの楽曲しか聴いていなかったと語るほど。同じくアメリカ出身のロジックやマシンガン・ケリーなどのラッパーと比較されることが多いが、本人は自身の音楽的ルーツは、聖書やキリスト教の教えに基づく、クリスチャン・ヒップホップから来ていると話している。しかしながら、NFは、「僕は確かにクリスチャンだけど、決してクリスチャンのための音楽を書いているわけではない。物事を１つの視点で見てはいけない。僕の音楽は実際に人生で経てきた困難や辛さが元になっているんだ。だから、僕の音楽を理解するのにクリスチャンである必要はない。」と述べている。