BIOGRAPHY
Myung-Whun Chung チョン・ミョンフン (指揮者)
1953年韓国ソウル生まれ。
幼い頃よりピアノを習い始め、7歳でソウル・フィルハーモニー管弦楽団との共演でソロ デビューを果たす。アメリカへ渡ってからは、ニューヨークのマンス音楽院に入学し、ピ
アノをナディア・ライセンバーク、指揮をカール・ブラムバーガーに師事。1974年ピアニ ストとしてチャイコフスキー国際コンクールで第2位入賞。1978年にジュリアード音楽院
を卒業後、ロサンジェルス・フィルハーモニー管弦楽団においてカルロ=マリア・ジュリ ーニのアシスタントを務め、後に副指揮者となる。1983年には家族と共にヨーロッパへと
移り、1984年から1990年までザールブリュッケン放送交響楽団の音楽監督および首席指揮 者に就任した。今までにベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン・フィルハーモ
ニー管弦楽団、アムステルダム・ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ロンドン交響楽 団、パリ管弦楽団、ボストン交響楽団、シカゴ交響楽団等メジャーオーケストラを指揮し
ている。
チョン・ミュンフンがオペラ指揮者として世界的な名声を博したのは、1986年のメトロ ポリタン歌劇場における《シモン・ボッカネグラ》による圧倒的なデビューによってであ
る。1989年にはトスカニーニ賞を受賞。1989年から1994年まではパリのバスティーユ・オ ペラ座の音楽監督を務めた。1990年からは、ドイツ・グラモフォンと専属契約を結びメシ
アンのトゥランガリーラ交響曲をはじめ、数々のレコーディングを行っている。その録音 は、ベルリオーズの幻想交響曲でのレコード・アカデミー大賞を始め、多くの賞を受賞。
1992年には国連の麻薬撲滅運動の大使に選ばれ、また1995年にはユネスコから“マン・ オブ・ザ・イヤー”に選ばれ、さらに韓国、フランスの両政府からは勲章を受ける。
現在、フランス国立放送フィル、アジア・フィル、ソウル・フィルの音楽監督を兼任。