森山直太朗が7/22ブルーノート発、「全世界経由ミライに向けた」配信ライブを開催
古ぼけたギターケースを手に、ふらりと現れた森山直太朗。扉を開いた先は、ライブレストランへと続く階段。受付で軽やかにステップを踏んで、コンシェルジュにアカペラで挨拶を。さらに階段を下りるとラグジュアリーな社交場に到着。ラウンジの椅子に腰かけてアコースティックな曲を披露した森山は、ステージに足を踏み入れたーー。
2020年7月22日、東京・南青山にある「ブルーノート東京」で、森山が初の無観客配信ライブを開催した。
この配信ライブは、2020年5月に予定していた「森山直太朗Blue Note & Billboard Live Tour『すぐそこにnew days』」が新型コロナウイルスの影響で、新曲「すぐそこにNEW DAYS」のリリースと共に延期となったために実施された。無観客の利点を生かして、入り口から受付、バーまで、劇場のすべてを舞台に自由に動き回る森山は、まるで土地を巡り、そこで暮らす人たちとひとときグルーブして去って行くジプシーのよう。腰をくねらせるカメラマンとのセッションを楽しみながら、画面越しに観る観客も舞台に引き上げ、ブルーグラスな楽曲「すぐそこにNEW DAYS」の世界観を、老舗クラブハウスで見事に表現した。
セットリストは、コロナ渦の中で生まれた「最悪な春」や「すぐそこにNEW DAYS」など、この季節に森山が感じたリアリティな構成。森山の楽曲の共作者で詩人の御徒町凧によるポエトリーリーディングがあったり、「最悪な春」のMVを制作した番場監督による映像作品を流したりと、音楽と演劇を融合させる森山独特の劇場公演の片鱗を見せた。一方で、終始一貫していたのは、活動の原点であるストリートパフォーマンスだ。フィドルの山田拓斗、マンドリンの齊藤ジョニー、ギター&バンジョーの西海孝ら音楽家たちと響かせ合う生音による演奏は、フォーキーでノスタルジックなサウンド。ドリーミーなメロディラインが観客との距離やジャンルの境界を飛び超えて、「底抜けに明るくて、明け透けに儚い」森山ワールドを届けた。
夢のように過ぎ去った1時間半のショータイム。アーカイブ配信は7月30日0:00まで。さらにこの余韻は、ミライへと続く。「みんなと落ち合う先はライブ空間」と約束する森山の不可思議なドリームランドに参加したい人は、年明けにブルーノートで会おう。
写真/濱津和貴、文/殿井悠子
◇ライブ情報
森山直太朗「すぐそこにNEW DAYS in Blue Note Tokyo」配信ライブ
【DATE & SHOWTIMES】
2020年7月22日(水)21:00〜
★無観客ライブ有料配信 / 1ショウのみ
※アーカイブ配信視聴期間:7.30 thu. 0:00amまで
※アーカイブ配信の内容はライブ配信と異なる場合がございます。予めご了承ください。
http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/naotaro-moriyama/
【MEMBER】
森山直太朗(ヴォーカル、ギター)
齊藤ジョニー(マンドリン)
西海孝(ギター、バンジョー)
山田拓斗(フィドル)
【セットリスト】
M1.しまった生まれてきちまった
M2.レスター
M3.愛し君へ
M4.糧
M5.風曜日
M6.することないから
M7.すぐそこにNEW DAYS
M8.君は五番目の季節
M9.最悪な春
M10.生きてることが辛いなら
EN.フューズ