商品紹介
構想10年の音楽的、技術的偉業。
ついにマックス・リヒターが新作『VOICES』のリリースを発表した。そのインスピレーションとなったのは『世界人権宣言』だという。
根底に流れるのは、そのキャリアを通じて音楽を”行動主義”として捉え、世界中の観客を一つにしたいと願うリヒターの思いから生まれた、グローバル・コミュニティとしての世界観だ。
世界が劇的な変化の時期にいる今、『VOICES』が届けるのは音楽による希望のメッセージだ。マックス・リヒターは世界中の人々を招き、クラウド・ソーシングによる『世界人権宣言』の朗読を実現。そこに”アップサイド・ダウン(上下逆)”オーケストラをフィーチャーした音楽を合体させた。応募は70以上の国の言葉で何百件もあったという。これらの朗読によって作られた”聴覚の風景” の中を音楽は流れていく。タイトルである『VOICES』とはまさに彼らのことなのだ。
第二次大戦後の世界の重大問題に取り組むべく、1948年、国際連合総会で採択された『世界人権宣言』は、エレノア・ルーズベルトを長とする哲学者、アーティスト、思想家らによって草案された。『VOICES』でリヒターが楽曲との融合を試みるのは、1949年に録音された『世界人権宣言』の前文だ。冒頭には、ルーズベルト本人の肉声が聴こえる。ルーズベルトとクラウド・ソーシングされた“人々の声” に並び、コーラルかつオーケストラル、かつエレクトロニックな音景を補足するナレーションを担当するのは、アメリカ人女優キキ・レイン(『ビールストリートが話せるなら』)だ。
マックス・リヒターのコメント:
「考える場としての音楽、というアイディアに惹かれたんだ。今、僕ら人間に考えねばならないことがあるのは、あまりにもあきらかだからね。僕らが生きているのは非常に困難な時代だ。自分たちが作った世界を見回し、絶望と怒りを覚えるのは容易なことだ。でも、問題を作ったのが僕たち自身であるのなら、解決策もまた手の届く範囲にあるはずだ。『世界人権宣言』は人間が前に進むための道を示してくれている。欠点がないわけではないが、より良い、思いやりのある世界は実現可能だという、力づけられるヴィジョンを謳っているんだ」
『VOICES』のプレミア公演は2月、ロンドン、バービカン・センターで60名以上のミュージシャンを集めて行なわれた。それは従来のオーケストラ編成の概念を大きく変える音楽だ。「世の中が上下逆になり、普通だとされるものが転覆する、というアイディアから生まれた。そこでオーケストラを上下逆さまにしたんだ。楽器の割合という意味で」とリヒターは言う。こうして彼が書き上げたのは、12本のダブルベース、24本のチェロ、6本のヴィオラ、8本のヴァイオリン、そして1台のハープのためのスコアだ。そこに加わるのは、12名の言葉のないクワイア、キーボードにリヒター本人、ヴァイオリン・ソリストのマリ・サムエルセン、ソプラノ歌手グレース・デヴィッドソン、そして指揮者のロバート・ジーグラー。この大がかりなプロジェクトのビジュアルは、リヒターのクリエイティヴ・パートナーであるアーティスト/映像クリエイターのユリア・マーが手がけた。
『VOICES』はマックス・リヒターが『メモリーハウス』(2002年)、『ブルー・ノートブック』(2004年)、『インフラ』(2010年)、『リコンポーズド:ヴィヴァルディ「四季」』(2012年)、そして『スリープ』(2015年)に続いて発表する、9作目となるスタジオ・アルバムだ。『スリープ』は発売から5年経った今も世界的ヒットを続け、3月にはアメリカのビルボード・クラシック・チャート第1位に返り咲いた。4月には全世界のラジオ局でその全曲がオンエアされるなどして、現在4億5千万回以上ストリーミングされている。
曲目
[LP 1]
● Side-A
1
All Human Beings
2
Origins
3
Journey Piece
● Side-B
1
Chorale
2
Hypocognition
3
Prelude 6
[LP 2]
● Side-A
1
Murmuration
2
Cartography
● Side-B
1
Little Requiems
2
Mercy
別バージョン
発売日
2020.09.11
価 格
¥3,300 (税込)
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品 番
UCCD-1481/2
発売日
2020.07.31
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品 番
089-8652
発売日
2020.07.31
-
品 番
089-8651