「Deep into You」で、歌われるあなたは、決して条件がいいわけではないかもしれない。だけど、主人公は、もう戻れない感情を持ってしまった。彼に恋人がいるかどうかもわからないまま。 MARIA は、そんな無条件な愛を歌うと決めたのだろう、そして、この歌詞が生まれた。どうしようもない苦しさ、どうしもないやるせなさ、手に入らないものを追いかける思い、その自分を認める自分。自分を認めることは、MARIA にとっては勇気のいることだっただろう。 “あなたは上手にこの心だけを吸いこんでしまう”と始まり、“急にマジな目で夢を話すときだんだん愛しい”と歌う。「だんだん愛しい」というのが、実にMARIAらしい。好きな癖に、「だんだん愛しい」なんて。ありえない。本当はそうじゃないくせに、なんて言いたくなるけれど。それが、彼女の味だ。