BIOGRAPHY
私の言葉に耳目を集めてくださる皆さんへ
私は以前からずっと自分のことを、イースタン・ショア・オブ・メリーランド出身のバンジョー奏者だと名乗ってきました。ハイキングが好きで、環境保護にも関心があります。それに楽観的で、にぎやかなタイプです。
そういった面は今も変わりませんが、2〜3年ほどおとなしくしていた時期もありました。長い髪を短く切り、キャット・スティーヴンスという名の猫を飼いました。恋愛も経験しました。ニューヨークやフランスへと移り住み、そして戻って来たのです。
過去の自分を知ること、そして今現在の自分を見出すこと。その狭間に、私が自分だけの居場所を見つけたのも、当然の成り行きだったといえるでしょう。
今の私は、ブルックリンを拠点とするプロデューサー兼ソングライターで、表現者でもあります。楽観主義者で、フェミニスト。大きな声で笑います。ソバカスもあります。着古したジーンズや、ピンクのアイシャドウがお気に入り。ダンスをする時には叫ぶことだってあります。感受性は豊かなほう。というか、いろいろと感じすぎてしまうタイプかもしれません。そうはいっても、いつもたいてい1曲分にちょうど事足りるくらいではありますが。
歌に関しては、たとえ私がどれほど遠くへ行こうとも、どれだけ長いこと姿を消そうとも、いつでも向こうから私を探し出してくれるような気がします。そんな歌たちが奔放で気まぐれであるからこそ、私は自分の歌たちを信頼するようになりました。今の私は、これまでにない感覚を得られるまで、感じたり口ずさんだりするために曲を書いています。
私は音楽が大好きです。とりわけ、音楽が私に人間らしさを感じさせてくれるとき、そう実感します。地に足を付け、髪を穏やかに流し、友人たちと立って、3つのパートに分かれて歌います。大地から足を離すと、髪は乱れ、あなたや私の胸の高鳴りによく似た、あの完璧なビートへと変化していくのです。
時々、私はそれが魔法なんじゃないかと思うことがあります。目には見えないけど、私たち全員を同じ気持ちにさせてくれるから。それが実際に起きると、興奮で身の毛がよだち、周りを取り巻く空気がいっそう心地良いものになります。
私はいつまでも音楽を作り続けたいと思っています。本当のことを伝えたいし、自分の持てる力で最高の芸術を作り出したときに、どんな気分になるのかも知りたいです。
私は絶対に変わらない、とは断言できません。新たな人たちや考えに心を奪われ、世間に対する見方が変わってしまうことも、ないとは言いきれません。それでも、私自身であり続けることは、約束できます。
存在していること。オープンでいること。
一筋縄ではいかないこと。欠点があること。
人間らしくあること。
その点で、私が皆さんをがっかりさせることはないでしょう。
愛をこめて
マギー