Biography
名前:リア・ドウ
音楽:Alternative pops
誕生日 1997年1月3日
身長168センチ
影響を受けた音楽:80年代/90年代初期の音楽
はじめてひいた楽器:幼少のころにピアノ(YAMAHA)
趣味:バイクに乗ること、映画を見ること、新しい音楽を見つけること、語学の勉強、旅
日本について:たくさんの日本のアニメを見て育った。食べ物も、古着を探しに行くのも好き。そして日本にはたくさんの大好きなミュージシャンがいます(Metafive、Cornelius、久石譲、坂本慎太郎、玉置浩二 他にもたくさん)
使っている楽器:1974年のカスタムしたテレキャスター
語学:英語、北京語、広東語が母国語。日本への留学経験があり、日本語も話すことができる。
シンガー・ソングライター。アジア一の音楽セレブと言われる一家に生まれ、幼少から音楽に親しみ、その後、15歳の時にInterlochen Arts Academyに留学。ソングライティング等を勉強、自らギターを手にし、作曲をするようになった。アルバム・デビュー前にして、香港最大の音楽フェスティバル「Clockenflap 2015」等に出演するなど全世界的なヒットを感じさせる。
リア・ドウ、という名前を聞いて、え?あの?と思われるかたは、かなりキャリアのある中華圏ポップス・ファンではないだろうか。そう、彼女はフェイ・ウォンとドウ・ウェイのお嬢さんである。中華圏の90年代最高の女性シンガー、フェイと、80~90年代の興隆期に北京ロックを支えたミュージシャン、ドウ・ウェイ、ともにその音楽性の高さ、センスの良さでは定評があっただけに、期待は否が応にも高まる。 リア・ドウは1997年1月3日、北京生まれ、中学からアメリカに留学、日本にも1年ほどいたそうだ。それから彼女は日本が大好きになり、なんと、本人の意志で、日本からのデビューを希望している、ということもあり、今回の初ライヴに日本が選ばれた。有名人の子供ということで生まれたときから常にパパラッチに追いかけられ、話題の人でありつづけたリアは、中華圏でデビューすればあっという間にスターになれる。しかし、彼女は違う道を選んだ。 中学校の時、15歳、リアはギターを片手に曲を書き始めた。アメリカでの音楽 修行中、リアにとっての最初の曲「With You」をYou Tubeにアップ。少しパーカションが入った、基本ギター1本で英語で歌うリアのこの曲は、洋楽的でありながらもどこかアジア大陸的な香りを感じさせる良くできた楽曲だと思う。新人とは思えない出来。2013年には「Blue Flamingo」という曲をアップ。ボサノバに影響を受けた曲だ。 しかしここで彼女の才能を感じるのは、あのリオデジャネイロがうんだスノッブで退廃の音楽ボサノバを、リアは、見事に捕らえている。その後、ロンドンとロサンジェルスでレコーディングをし、その時の曲「My Days」は、初めてロンドンで撮影されたミュージック・ヴィデオでもある。そこには、幼さの残る顔とモデル並みのスタイルの168センチがマニッシュな洋服で表れる。 You Tubeではリアの多くの楽曲が聴けるが、今年の5月にアップされた曲「Chimes」では、無機的かつ心に刺さる重たいサウンドを感じる。北京的であり、そして洋楽的でもある。面白い。 リア・ドウの音楽には、洗練と、そしてダークな世界がある。まだ18歳。これからリアの音楽はどのようになってゆくのだろう。彼女が希望している日本語で の楽曲はどんな風になるのだろう。 リアが好きだという日本のミュージシャンは、坂本慎太郎だそうだ。あの、元ゆらゆら帝国の。 リアの日本での活躍、おおいにありえる、と彼女の音楽を聴いて思う。
(音楽評論家 関谷 元子)