アルバム『KIYOZUKA』発売記念ライブを東京で開催
ピアニストの清塚信也が、発売したばかりのアルバム『KIYOZUKA』の発売記念ライブを東京・渋谷の「eplus LIVING ROOM CAFE&DINING」で12月8日に開催した。
黒のスーツでステージに現れた清塚は、「今日はこんな素敵な場所で演奏できてうれしく思います」と、ライブをスタート。現在配信中のHuluオリジナルドラマのために作曲した「代償」と、ドラマで小栗旬が演じる「圭輔」に宛てたという楽曲の「正義」を演奏した。ベートーヴェンの「テンペスト」を挟み、「ひとりで弾けるようにアレンジし直した」というラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」で、前半が終了。
後半は、アルバムで「日本の四季」と名付けたメドレーで、「春よ、来い」「Summer」「枯葉」「Merry Christmas Mr.Lawrence」を披露。迫力のソロ・ピアノ演奏に大きな拍手が起こった。「秋の曲が全然なくて、悩んだ挙句、”枯葉”をジャジーに弾くことを思いついた」と語った。
TBS系列金曜ドラマ『コウノドリ』のメインテーマとしてお馴染みの「Baby, God Bless You」を演奏する際には、「歌詞がないからこそ、皆さんの感受性がすべて正解になる、それが楽器の良いところ。悲しく聴こえる人には悲しく、幸福に聴こえる人には幸福に、そうなるように作りました」と明かした。
「月の光」の演奏の際には、作曲家のドビュッシーを「1800年代から1900年代になろうという時に活躍し、クラシックの中でも我々に近い存在。音楽に空気感を与えた人。いまの映画音楽に派生していて、ドラマの劇伴の草分けでもあります」と紹介した。
アルバムのために作曲した「陽だまりの綾」で本編を終了、ニューアルバム『KIYOZUKA』の全曲を演奏した一夜となった。アンコールとして「最後はチャラい演奏で、僕の技術を見てもらう」と客を笑わせた上で、「エリーゼのために」「熊蜂の飛行」「エンターテイナー(映画『スティング』より」「トルコ行進曲」など多くの有名楽曲を早弾きを交えて披露、大きな拍手を浴びた。
12月8日 セットリスト
清塚信也:代償
清塚信也:正義
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第17番 二短調 作品31の2<テンペスト>~第3楽章
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18~2楽章
休憩
清塚信也: Four Seasons Medley
・春よ、来い(松任谷由実)
・Summer(久石譲)
・枯葉(コズマ)
・Merry Christmas Mr.Lawrence(坂本龍一)
清塚信也:Baby,God Bless You
清塚信也:Brightness
ドビュッシー:月の光
清塚信也:陽だまりの綾
TBS系 金曜ドラマ『コウノドリ』(2015)では音楽監修を担当、フジテレビ系ドラマ『のだめカンタービレ』(2006年)でピアノ演奏シーンの吹き替えを担当したことでも知られる清塚信也。アルバムにはHuluオリジナル連続ドラマ『代償』からの楽曲や、代表曲「Baby, God Bless You」の新ヴァージョン、クラシックの有名曲からJ-POPのカヴァーまでを収録し、タイトル『KIYOZUKA』の通り、清塚信也の集大成としてのアルバムとなっている。
写真:森リョータ