フランスでの最後のソロ・ライヴとなる『ボルドー・コンサート』リリース決定!
伝説の『ケルン・コンサート』の礎となったECMデビュー盤にして、初のピアノ・ソロ作『フェイシング・ユー』リリースから今年で50年。
2016年に行われたフランスでの最後のソロ・パフォーマンスとなる、彼の創作の絶頂期を記録した『ボルドー・コンサート』のリリースが決定。「パートIII」の先行配信スタートがしている。
『ボルドー・コンサート』
Keith Jarrett / Bordeaux Concert
2022年9月30日(金) リリース
UCCE-1194 SHM-CD ¥2,860(TAX IN)
1. パートⅠ
2. パートⅡ
3. パートⅢ
4. パートⅣ
5. パートⅤ
6. パートⅥ
7. パートⅦ
8. パートⅧ
9. パートⅨ
10. パートⅩ
11. パートⅪ
12. パートⅫ
13. パートXⅢ
2016年のソロ・コンサートは、それぞれが際立った個性を持っており、ボルドーでは ―音楽は多くの変化するムードを経て進行するが― 叙情的な衝動が前面に押し出されていた。この即興的な13部構成の組曲の過程では、多くの静かな発見がある。音楽全体には感動的な新鮮さがあり、会場にいる1,400人の聴衆と親密なコミュニケーションをとっているような感覚になる。今回は、スタンダード曲で締めくくるのではなく、自発的に作曲され、しばしば強烈なメロディを持つ音楽の弧が、それだけで満足のいく完成度を誇っている。
この後のコンサートでは、ジャレットのインプロヴァイザーとしての功績は、瞬間瞬間に現れる音楽にチャンネルを合わせるだけでなく、そのエピソードや雰囲気のバランスを取りながら大きな構造を暗示することとなった。
2016年7月の公演をレビューしたフランスのプレスは、「『ケルン・コンサート』や『ソロ・コンサート』のヒントがこの演奏の流れにある」と語り、『ボルドー・コンサート』に収録されている曲は、とても美しい。フランシス・マルマンがル・モンド紙で「世界の騒音と倦怠感から解放された時間の意識に目覚め、沈黙の端で聴く共同体を呼び起こす。」と描写する優しい歌が空気から引き出されている。
ボルドーのリスナーのコミュニティは、以前からジャレットの音楽を知っていた。ヌーヴェル・アキテーヌ地方の首都は、ジャレットが最初に自分の音楽を発表したヨーロッパの都市のひとつで、初登場は1970年にガス・ネメスとアルド・ロマーノとのトリオでだったという。1990年代初頭には、ゲイリー・ピーコックとジャック・ディジョネットとの「スタンダード」トリオで再び登場した。
しかし、2016年7月6日に行われた本コンサートは、この街で唯一となるソロ演奏公演となり、(ジャズ&ワイン・ボルドー・フェスティヴァルとそのディレクター、ジャン=ジャック・ケサダを通じて実現したもの) フランスで行った最後のソロ・パフォーマンスとなる。