2005年のニュース

2005.12.31 TOPICS

■未発表音源のリリースを巡り、シカゴのDJがカニエを逆告訴

 未発表音源のリリース中止を求め、今年8月にシカゴ在住のDJに対し、130万ドル(約1億5400万円)の訴訟を起こしていたカニエ・ウェストが、10月28日にそのDJから逆告訴を受けました。元々カニエが訴えていたDJ/プロデューサーのEric”E-Smoove”Millerは、10年ほど前にカニエと一緒に仕事をしていた人物で、カニエが18歳の時にレコーディングした10曲(アルバム1枚分)の未発表音源の所有権は自らの制作会社『Focus Music Group』にあるとして、同社を通じてリリースしようとしていました。これに対しカニエは、彼が所有権に関する契約書とカニエのサインを偽造しているとして、彼と彼の会社を相手取り、リリースの差し止めと損害賠償を求める裁判を起こしていました。しかし今回、Miller側は、カニエと交わした契約は正当なもので、楽曲所有権は『Focus Music Group』にあるため、本人の同意なしにリリースできると主張。カニエからの告訴で被害を受けたとして、音源のリリースの権利と共に約1048万ドル(約12億円)の損害賠償を求めています。現時点で、この訴訟に対するカニエからのコメントは発表されていません。

2005/11/16更新 


■メイシーズのニューヨーク店で「ハード・エム・セイ」のPVを撮影

 先頃カニエ・ウェストが、ニュー・シングル「ハード・エム・セイ」(アルバム『レイト・レジストレーション』収録)のPVを撮影しました。このPV撮影には楽曲同様、Maroon 5のAdam Levineが参加。監督は、ビョークやThe White StripesのPVなどで知られるMichel Gondryが務めました(彼はカニエの「ダイヤモンドは永遠に」でドラムをプレイした)。有名デパート、メイシーズ(Macy’s)のニューヨーク店で撮影されたこのPVは、クリスマスの買い物シーズンのデパートがテーマ。閉店後に、Adamが演じる警備員に入店を許されたカニエは、(役柄上の)3人の子供達と楽しむという設定になっています。撮影は、実際に閉店後のMacy’sで夜を徹して行なわれ、Michel Gondry監督は『メアリー・ポピンズ』風のファンタジー・ワールドを作り上げたそうです。また、この曲で共同プロデューサーを務めたJon Brionも、オモチャ売場でミニ・ピアノを弾く役で出演しているということです。

2005/10/26更新 


■カニエの全米ツアー開始直前にコモンが離脱。しかし、初日公演に飛び入り

 10月11日のマイアミ公演を皮切りにスタートした、カニエ・ウェストの全米ツアー『Touch The Sky Tour』ですが、この直前、オープニング・アクトの1人であるコモンがツアーへの参加を見送りました。先日コモンは映画への出演が決定しましたが、その撮影スケジュールにより、ツアーから離脱しなければいけない状況になってしまったのだそうです。これに対しカニエは、友人であるコモンと一緒にツアーを行ないたかったが、彼の決断を支持すると表明。コモンの代役を加えることなく、自らの曲を増やすことで対応すると公表しました。なお、オープニング・アクトは残りのFantasiaとKeyshia Coleが務めます。ちなみに、コモンが出演する映画についての詳細は明らかになっていませんが、彼の「テスティファイ」のPVに出演していたTaraji Hensonもこの映画に出演する模様です。
 一方カニエは、予定通り11日のマイアミ公演から、全米ツアーをスタートしました。ハイセンスなスーツ姿でステージに登場した彼は、オープニングに「タッチ・ザ・スカイ」を披露。以後、「ドライヴ・スロウ」「スペースシップ」「オール・フォールズ・ダウン」「スルー・ザ・ワイヤー」「ゴールド・ディガー」「ジーザス・ウォークス」「ウィ・メジャー」といったお馴染みのナンバーがプレイされました。途中、「ゲッテム・ハイ」では、このツアーから離脱したはずのコモンがステージに飛び入り。観客が大盛り上がりする中、次にコモンの「ゴー!」が披露されました。今後もコモンは、映画撮影のスケジュールが許す限り、このような形でカニエのステージに飛び入りする予定なのだそうです。

2005/10/14更新 


■「ゴールド・ディガー」が全米シングル・チャートで6週連続1位を達成

 10月22日付けのビルボード総合シングル・チャート(The Billboard Hot 100)で、カニエ・ウェストのニュー・シングル「ゴールド・ディガー(feat. ジェイミー・フォックス)」が6週連続1位を達成しました。同様にこの曲は、同誌”The Billboard Pop 100(5週連続)””Hot Rap Tracks(3週連続)””Hot Ringtones(6週連続)”の各チャートでも1位を獲得しています。

2005/10/14更新 


■大統領批判発言についてジェイ・Zをはじめ多くの人々が支持を表明

  9月2日に米NBCテレビで生放送されたハリケーン被災者救済チャリティ特番の中で、ブッシュ大統領を批判し、大きな論争を呼んだカニエ・ウェスト。その後、このカニエの意見について、様々なアーティストや活動家、評論家などが支持を表明しました。まず、カニエと同じ意見だというジェイ・Zは、「俺は100%カニエを支持する。これがアメリカだ。自分の言いたいことが言えて当然なんだよ。俺達には言論の自由がある」とコメント。そして、David Bannerは、「俺達はこのことを5年間に渡って叫んできた。やっとカニエのように力のある人が、ちょうどいいタイミングで言ってくれたよ」と語りました。他にも、P.ディディーやT.I.、Twistaなどがカニエ支持を表明しています。

2005/09/09更新 


■超大型ハリケーンの被災者救済チャリティ・コンサートへの出演を表明

  米MTVが主催する、超大型ハリケーン”カトリーナ”の被災者救済チャリティ・コンサート特番『ReAct Now : Music & Relief』の出演ラインナップに、カニエ・ウェスト、オーディオスレイヴ、コモン、シェリル・クロウ、モトリー・クルーが加わりました。米MTV、VH1、CMTの3局で同時生中継されるこのコンサートは、9月10日に全米各地(ニューヨーク、ロサンゼルス、アトランタ、ナッシュヴィル)で同時開催されるもの。現時点で他にリュダクリスや、Rolling Stones、Paul McCartney、Neil Young、Good Charlotte、Maroon 5、Green Day、Usher、Alicia Keysなどの出演が決定しています。すべての収益金はアメリカ赤十字社などに寄付される予定になっています。

2005/09/07更新 


■10~11月に全米アリーナ・ツアーを行なう予定だと公表

  カニエ・ウェストが、コモンやYoung Jeezyと共に、10~11月に全米アリーナ・ツアーを行なう予定だと公表しました。このツアーについてカニエは、次のように語っています。「僕はパフォーマンスが大好きなんだ。アルバムの曲をライヴでプレイするフィーリングが大好きだし、大音量で聴く機会を得て、最も人々と繋がっているのがどの部分なのかを知ることができる。でも、アーティストとしての野望はまだ達していないよ。この先5年以内に、6万人を収容クラスの会場でプレイしたいからね。」

2005/09/07更新 


■超大型ハリケーンの被災者救済チャリティ番組でブッシュ大統領を非難

  超大型ハリケーン”カトリーナ”の被災者救済のために生放送されたチャリティ特番で、カニエ・ウェストが、ブッシュ大統領を人種差別主義者だと非難して視聴者を驚かせました。これは、9月2日に米NBCテレビで放映されたコンサート特番『A Concert For Hurricane Relief』の中で起きた出来事で、カニエは、「ジョージ・ブッシュは、黒人のことなんか気にしていない」と発言。これを受けて同番組は、急きょ他の出演者にカメラを切り替えたそうです。
 また、カニエはこの少し前にも、ハリケーン被災者への救援の遅れについて、「米国政府は、貧困層や黒人への救済を故意に遅らせるよう仕向けている」とコメントしたほか、各メディアの対応にも人種偏見があると非難していました。この件に関してNBC側は、「カニエの発言は台本から逸れたもので、NBCの見解とは全く異なります」という声明文を発表。番組に政治批判の意図はなかったと主張しました。なお、時差の都合から、3時間後に西海岸で放映された同番組では、カニエの発言はすべてカットされたということです。

2005/09/07更新 


■シカゴのDJを告訴し、未発表曲のリリース差し止めを要求

  カニエ・ウェストが、’95年にレコーディングした未発表曲のリリース差し止めを要求する裁判を起こしました。8月29日にシカゴ地方裁判所に提出された訴状によると、カニエは18歳の時にレコーディングした9曲のリリース差し止めを要求しており、これらの曲のマスターテープを所有するシカゴのDJ、Eric”E-Smoove”Millerと彼の楽曲管理会社を訴えました。このDJは、カニエがそれらの曲のリリースを認めたという同意書と楽曲の権利書も所有しており、未発表曲のリリースを計画していますが、カニエ側は、書類が全くの偽物であり、カニエの署名は偽造されたものだと主張しています。カニエは、リリース差し止め要求と共に、著作権や商標権の侵害も訴えており、損害賠償金として合計30万ドル(約3300万円)を要求しています。

2005/09/02更新 


 

■ニュー・シングル「Diamonds」のPV撮影のためプラハに出発

 ニュー・アルバム『レイト・レジストレーション』を全米で7月12日にリリースする予定のカニエ・ウェストが、このアルバムからの先行ファースト・シングル「Diamonds」のPVを撮影するため、監督のHype Williamsと共に、チェコのプラハに向けて旅立ちました。5月16日の出発直前にニューヨークでカニエは、プラハを選んだ理由について次のように語っています。「僕は、建築と芸術がすごく好きなんだ。プラハには古い彫刻や大聖堂、石畳なんかがあって、タイムレスなフィーリングを与えてくれるんだよ。PVは白黒で撮影するつもりだから、その中で音楽が象徴的になるんだ。」

2005/05/20更新