ジャズレーベル紹介
VERVE / ヴァーヴ
概要
【創立】1956年
【創立者】ノーマン・グランツ
【創立地】ビバリーヒルズ
【主要プアーティスト】オスカー・ピーターソン/エラ・フィッツジェラルド/スタン・ゲッツ 他
ヒストリー
ヴァーヴはスウィングからモダンまで幅広く網羅、厖大なカタログを所有するレーベル。ロサンゼルス出身のノーマン・グランツがビバリーヒルズで1956年に創設した。44年、グランツはジャズ・コンサートの先がけとなるJ.A.T.P(Jazz at the Philharmonic)を開催し、人気コンサート・シリーズとして定着する。レコード・プロデュースにも進出、マーキュリー・レコードでJ.A.T.P.の実況録音盤などを制作する。51年に彼自身のレーベル、クレフを設立。54年にはノーグラン・レーベルをスタート。そして、56年にヴァーヴを設立して、クレフ、ノーグランのカタログもヴァーヴからリリースする。J.A.T.P.にはオスカー・ピーターソン、ビリー・ホリデイ、レスター・ヤング、ベン・ウェブスター、エラ・フィッツジェラルド、チャーリー・パーカー、スタン・ゲッツなど数々のビッグ・ネームが参加した。ヴァーヴには彼らのリーダー・アルバムが多数録音されており、大物同士の夢の共演が大きな売りものである。また、オスカー・ピーターソンのトリオ・シリーズ、エラ・フィッツジェラルドの作曲家シリーズ、チャーリー・パーカーをはじめとするストリングス・アルバムなども人気企画である。草創期のレコード・ジャケットを数多く手がけたデヴィッド・ストーン・マーチンのイラストも人気がある。また、56~60年はギタリストのバーニー・ケッセルがA&Rのリーダーを務めており、彼の貢献も見逃せない。その後、61年にグランツはヴァーヴをMGMに売却してしばらく引退。それ以降はクリード・テイラーがヴァーヴのプロデュースを担当し、スタン・ゲッツのボサ・ノヴァなど次々に大ヒットを放っている。70年代は新録音を休止し、復刻は継続する。時は流れ、94年にカーネギーホールで「ヴァーヴ50周年記念コンサート」が盛大に開催される。この頃から「新生ヴァーヴ」が本格的に始動し、ベテラン、新人と次々に契約。ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ジョー・ヘンダーソン、チャーリー・ヘイデン、ジョン・マクラフリン、クリスチャン・マクブライド、ダイアナ・クラール、渡辺貞夫、小曽根真、山中千尋など世界的な人気アーティスト多数のレーベルとなり、ジャズ界をリードするレーベルとして新たな躍進を遂げている。