師匠ブラッド・メルドーも称賛する鬼才、ベンジャミン・ラックナーがECMデビュー・アルバムをリリース!
2022.09.12 TOPICS
ドイツ/アメリカ人ピアニスト、ベンジャミン・ラックナーが、ドラムのマヌ・カッチェ、トランペットのマティアス・アイク、ベースのジェローム・ルガールという豪華なカルテットでECMデビュー・アルバムをリリースすることが発表となり、先行トラック「サーキュラー・コンフィデンス」が公開されている。
ベンジャミン・ラックナー『ラスト・ディケイド』
Benjamin Lackner / Last Decade
2022年10月14日(金)
UCCE-1196 SHMCD 税込:¥2,860
1. ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー・フロム・ヒア Where Do We Go From Here
2. サーキュラー・コンフィデンス Circular Confidence
3. カミノ・シエロ Camino Cielo
4. ハング・アップ・オン・ザット・ゴースト Hung Up On That Ghost
5. ラスト・ディケイド Last Decade
6. リメンバー・ディス Remember This
7. オープン・マインズ・ロスト Open Minds Lost
8. エミール Émile
9. マイ・ピープル My People
パーソネル=ベンジャミン・ラックナー(p) マティアス・アイク(tp, voice) ジェローム・ルガール(Ba) マヌ・カッチェ(ds)
プロデュース=マンフレート・アイヒャー
★2021年9月6-8日 フランス ペルヌ・レ・フォンテーヌ、ステュディオ・ラ・ビュイゾンヌにて録音
All compositions by Benjamin Lackner except Émile by Jérôme Regard.
ベンジャミンのECMデビュー作は、カルテットのインタープレイを集中的に研究し、鋭い抑制の感覚をもちながらこの並外れた個性のあるメンバーたちを率いている。ベンジャミンの作曲には驚くべき叙情性があり、トランペット奏者のマティス・アイク、ドラマーのマヌ・カッチェ、ベースのジェローム・ルガールといったメンバーが、それぞれの個性を音楽に吹き込むための多くの可能性を開いており、この4人の間で繊細なグルーヴと流れるようなソロが生まれるのだ。
ピアニストのベンジャミンとジェローム・ルガールの相性の良さは、ジェロームがベンジャミンのトリオに初めて参加した2006年にまでさかのぼることができる。このトリオは2004年から2019年にかけて6枚のアルバムを制作したが、ジェロームはそのうちの半分に参加。トリオからカルテットへと作曲の枠組みを広げなければならなくなった今、ベンジャミンは新たな機会を認識し、ホーンのメロディのパートナーを得ることに自由を見いだしている。
「このアルバムはアコースティックなものにしようと早くから決めていたので、方向性を定めやすく、ピアノをより身近に感じることができました。」
「よりオープンな方法でメロディを構想できるようなグルーヴを見つけることに取り組みました。バンドにホーン奏者がいることで、ピアノで普段とは違うハーモニー・パートを考えなければならなかったし、トランペットをリード・ヴォイスとして考えなければならなかったんです。マティアスのフレージングは、私のメロディの聴き方にぴったりなので、マティアスを意識して書くというのは刺激的な変化でした。」
マヌ・カッチェとマティアス・アイクは、それぞれECMの20枚以上のアルバムに参加し、多数のリーダー・ライヴもこなしている実力派。マティアスは、マヌ・カッチェのECMからのセカンド・アルバム『Playground』(2007年)にも参加している。カッチェのドラム・パターンは自然な広がりと独特の主張があり、アイクのトランペットは質感を超越した爽やかな音色を奏でる。
「スタジオでは、メンバーたちがとてもオープンマインドで、楽曲のアレンジを手伝ってくれたので、最終的にいくつかの変更を加えて、私の楽曲がまさに必要とする最終的なタッチを与えることができました。マヌーは自発的にユニークなリズムのアクセントを加え、私たち全員にとってすべてが初めてのことだったので、セッションは全体的に新鮮な感覚に包まれました。」
ベンジャミンの作曲能力と同様に、サイドメンの優れた能力が完全に発揮できるようなフレームワークを最初から持っていることがとても新鮮な作品となっている。先行トラック「サーキュラー・コンフィデンス」では、ピアノとトランペットが同じようにメロディを奏で、より強固なリズムの基盤に切り替わる。
4人のミュージシャンが徹底的に練り上げられたデザインの上で、正確さと互いへの配慮、そしてベンジャミンが「これまで経験したことのないような方法でインプロヴィゼーションを形作るのを助けてくれた」と強調するように、プロデューサー、マンフレート・アイヒャーの指導によって、即興演奏を行うという総和が生まれ、各メンバーの長所を生かしながら、より大きなアルバム全体を作り上げている。
ベンジャミンと彼のカルテットは、1月にドルトムント、コブレンツ、レーゲンスブルク、ブリュッセル、オスロなど、ヨーロッパ各地で本アルバムを引っ提げたツアーを行う予定。
▼ベンジャミン・ラックナー
アメリカ人の父とドイツ人の母の間にドイツで生まれ、13歳の時にアメリカに渡る。カリフォルニア芸術大学ではチャーリー・ヘイデンに師事。その後
ブラッド・メルドーのもとで学び、2002年に自身のトリオを結成。30歳のとき、ニューヨークからベルリンに戻る。現在まで6枚のアルバムを発表している。
2016年に初来日公演も果たし、ロックやドラムンベースの色合いも加えたトリオの音作りは、ポストe.s.t.との声も高い。
公式サイト:http://www.bennylackner.com/
twitter:https://twitter.com/BennyLackner