BIOGRAPHY
【ヤン・リシエツキ - Jan Lisiecki】
1995年3月23日、カナダのカルガリーにポーランド人の両親のもとに生まれた。5歳でマウント・ロイヤル大学の音楽院でピアノを学び始め、2004年、9歳の時にカルガリー・シヴィック・シンフォニーと、翌年カルガリー・フィルハーモニー管弦楽団と共演した。2006年にオタワのナショナル・アーツ・センターで初めてのリサイタルを開き、2008年にニューヨークのカーネギー・ホールに初めて出演し、またケベック交響楽団、ミネソタ管弦楽団とも共演した。2009年にはパリのサル・コルトーでリサイタルを開き、フランス・デビューを飾り、2010年にはミュンヘンのガスタイクの小コンツェルトザールに出演し、ドイツ・デビューを飾り、日本でもデビュー・リサイタルを開いた。2008年にワルシャワで開催された『ショパンと彼のヨーロッパ』音楽祭でショパンのピアノ協奏曲第2番を、翌年同音楽祭で第1番を弾き、この2曲を収めたCDが2010年の初めにポーランド国立ショパン協会から発売され、これがデビューCDとなった。エマニュエル・アックス、ヨーヨー・マ、ピンカス・ズッカーマンらと、またニュージーランド弦楽四重奏団、ペンデレツキ弦楽四重奏団などとも共演している。2011年にはパリのサル・プレイエルでパーヴォ・ヤルヴィ指揮によるパリ管弦楽団のシーズン開幕コンサートに出演した。2012年には国立サンタ・チェチーリア音楽院管弦楽団(アントニオ・パッパーノ指揮)、ニューヨーク・フィルハーモニック(ダニエル・ハーディング指揮)と初めての共演が予定されている。2011年2月にドイツ・グラモフォンと録音専属契約を結んだことが発表され、その最初のCDがこのモーツァルトの2曲のピアノ協奏曲である。2011年1月にカルガリーの高等学校を卒業し、9月からトロントのグレン・グールド音楽学校に進学した。(長谷川勝英)