スノウ・パトロール 新作紹介!『ハンドレッド・ミリオン・サンズ』
スノウ・パトロールのニュー・アルバム『ハンドレッド・ミリオン・サンズ』を紹介!
2011.03.10 LIVE
前身バンドはポーラーベア、そして現在はスノウ・パトロール。というネーミングからして極寒を感じさせる彼らは、北アイルランドとスコットランドの
出身。現在はグラスゴーを拠点としている。当然ながら曲の多くにも、ブルブル震えそうなヒンヤリした空気がパキーンと張りつめている。ところが、最新作に
関してはどうも違う。 「世の中には嫌なこと、悲しいこともいっぱいあるけど、それを踏まえたうえで僕は愛に満ち溢れた曲を書きたかったんだ。もっとみんなに 愛を感じでほしかった。だから、とても温かいフィーリングを持ったアルバムになっているし、明るいアルバムでもあると思うんだ」と、シンガーで曲作りを担 うギャリー・ライトボディは語る。 確かにアルバム全体には温かいフィーリングが漲っているし、愛情に満ちた視線が宿っている。が同時に、勿論彼ららしい、粉雪がキラキラ と舞い落ちてくるかのような情景や、雪景色を思わせる真っ白な孤独感も健在だ。ただし、今回はほんのりと柔らかな日差しが差し込んでいる、といったところ だろうか。プロデュースを手掛けているのは、彼らとは長年にわたる付き合いのギャレット”ジャックナイフ”リー(U2、ブロック・パーティ、ウィー ザー)。もはや彼らにとっては無くてはならない人物であり、ギャリーとは一緒にListen…Tanks!という新プロジェクトも立ち上げているほどだ。 だからこそ、3つのパートから成る15分以上にも及ぶ組曲、などという大胆な試みまでが本作で実現できているのだろう。 思えば長きにわたってトップの座に君臨してきた彼ら。日本では今ひとつ大きなハイプの波に乗ったことがないせいか、UKロック・ファン の中においてさえ認知度が低かったりするのも事実。だが、本国UKでは押しも押されもせぬスーパー・グループであることは紛れもない。アルバムを出せば、 UK国内だけでも必ず200万枚を超えてしまうし、世界的ヒットとなった前作『アイズ・オープン』ではついにアメリカ進出も成し遂げた。本作も全米で初の トップ10入りを記録した。が、そういった浮ついた大物ぶり云々よりも、じっくりと聴き込むほどに感動が深まってゆく彼らの音楽性こそが、彼らの人気の秘 密であることは言うまでもない。今年の夏にはU2やコールドプレイのツアーのサポートを務めることも決まっているだけに、いっそう多くの人々の心を掴むこ とになりそうだ。 『ハンドレッド・ミリオン・サンズ』2009/4/22 RELEASE
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