●「あなたはあなたのままでいい」×映画『終わった人』に向けてのコメント
●ニューアルバム『Sky』プロデューサー・作家陣からのコメント
●「あなたはあなたのままでいい」(映画『終わった人』主題歌)
●作品概要
【今井美樹】
昨年の春、この主題歌のお話をいただきました。「終わった人」という強烈なタイトルに心がすぐ反応して、まだ台本も何も読まないうちに、この作品に参加させていただくことを決めました。「終わった人」というドキッとする言葉に、内館さんが何を託していらっしゃるのか、そして、あの中田監督がそれにどう反応されたのか、それをどういう形にされるのか・・そんな興味が頭を巡りました。それはきっと今私も人生の秋を歩いているから。何かが終わって、でもまだ終わってもいない。この中途半端な道の歩き方を、自分なりに模索しながら、そして支えてもらいながら試している日々。でも今思うのは、それはそんなに悪くないということ。そしてこれからは、秋の実りをすくい上げながら、ゆっくりと味わっていきたい。映画を見終わった時、もう胸がいっぱいでした。何度も吹き出して笑い、難しい気持ちでため息をつき、気づけば涙がこぼれていました。そして穏やかなラストシーンの後に、自分の声が流れて来た時、この作品に参加させていただけて本当によかったなぁ・・と思いました。素敵な映画です。走り続けて来た人達、そして支えながら共に走って来た人達みんなに観ていただきたい。少し休憩して、息を整えて、今度は歩いていきましょう。
【布袋寅泰】
「PRIDE」から20年。あの日「南の一つ星を見上げて誓った」私は、今も、ここにいる。
人生という道にナビはなく、誰もがそれぞれの足で一歩ずつ、迷ったり遠回りしたりしながらゴールを目指す。長き道のりを懸命にひたすら歩いてゆくと、ふと立ち止まり自問する時がくる。「ゴールって一体何だろう?」歳を重ね、人生が満ちる夕陽のように、日々の小さな一瞬に愛おしさを感じ取れるようになったら、ゴールだけが生きる目標ではなくなる。過去より未来より、大切なのは今。胸に咲いた思い出の花は散らない。この映画は50代半ばを迎えた私たち夫婦にも力を与えてくれた。この歌が、心の故郷を目指して、今日も自分らしく生きていたいと願う人への、静かなエールとなりますように。
【舘ひろし】
今井さんの温もりのある歌声と、人生の機微を優しさで表現された布袋さんの曲を聴いた時、壮介と自分自身が重なり合い、胸が熱くなりました。「あなたはあなたのままでいい」そんな素敵な言葉が似合う映画であると、願っております。
【黒木 瞳】
夫婦は、不思議な“縁の糸”で繋がっています。その糸が綺麗な模様を編み出すときもあれば、絡みあい無様なダマになってしまうときもある。喜びも悲しみも ともに過ごし、ときには怒りや無気力も共有し、夫婦という“縁の糸”を編んでいく。布袋さん&今井さんの主題歌を聴いていると、その糸が織りなす 景色が鮮やかに見えました。
亀田誠治 / 『Sky』プロデュース、「Greatest Moments」作曲
日本を離れてロンドンで生活する美樹さんの眼に映る空は、僕らが見上げる東京の空と繋がっています。アルバム『Sky』で美樹さんは、笑顔、涙などのさまざまな日常を歌に託して空に向けて飛ばしたのです。その歌は優しく強く僕らを包んでくれます。
美樹さんがいつも僕に送ってくれるロンドンの空の写真のように。
蔦谷好位置 / 「同じ空」作曲
今回光栄にも「同じ空」の作曲をさせてもらいました。
今井美樹さんの歌を初めて聴いたときに感じた「昔から知ってる声」という印象、それはきっと多くの人に寄り添う不思議な郷愁感と優しさを内包している声なんだと思います。
「同じ空」を聴いて、僕が感じた感情を多くの人に描いてもらえたら嬉しいです。
いしわたり淳治 / 「同じ空」作詞
「同じ空」の制作に入る前、イギリスから一時帰国中の今井さんとお会いしたときのこと。イギリスでの近況を穏やかに話す姿が素敵で、雑談の途中でこれをそのまま歌詞にできないかと思い、気づけば私はまるでインタビュアーのようにメモを取っていました。別れ際、「昔は何かにつかまっていなければ立っていられなかったんだろうね」と話した今井さんの笑顔が印象的だったのを覚えています。
川江美奈子 / 「雨上がり光る花のように」「Little Tiny Songs」作詞・作曲
遠く離れてもひとつ空でつながっているとはよく言うけれど、
実際それをイメージするのってむずかしい。見上げる空はそれぞれだもの。
でもロンドンの美樹さんを思うとき、なぜかそこにはいつも空がありました。まるで空を使って会話しているような。のちのちアルバムタイトルを伺って…こんなにしっくりきたことはありません!
絶え間なく姿を変えながら、ずっとそこにあるもの。空と心は似ているんですね。
BONNIE PINK / 「Free to Fly」作詞・作曲
水のようにしなやかで、空のように澄んでいる。知っている人も知らない人も、今井美樹という歌声にいまいちど浄化されてみてほしいです。そしたら世界は平和になるのになぁ。圧倒的な優しさと音楽愛と母性をこのアルバムから感じて、前よりもっともっとファンになりました。参加できて光栄です。
岩里祐穂 / 「Greatest Moments」作詞
届いたアルバムは、どこか懐かしい香りがしました。それがいつかは分からないけれど、“あの頃”をふと思い出させてくれる温かな感触で。いくつもの空を見てきた美樹ちゃんだからこそ歌える、10の物語。誰もが自分の人生をそっと抱きしめたくなるのではないかしら。今回私が作詞した「Greatest Moments」。最上の瞬間はいつだってこの先にあると伝えたかった。美樹ちゃん、20枚目のオリジナルアルバム完成おめでとう!唯一無二のあなたの歌声と想いが、たくさんの方に届きますように。
大橋トリオ / 「Blue Rain」作曲
再び今井さんのアルバムに参加させて頂き大変光栄です。いつまでも変わることなく素敵な女性の象徴であり続ける今井さんの魅力あふれた作品だと思います。
micca / 「Blue Rain」作詞
麗らかな春風の中で…
静かな雨の雫と共に…
街路樹の色彩に絡んでゆく音色
そして凍える胸をそっと溶かしてくれた。
美樹さんの優しい魔法のような歌声が
今日も私を包み込んでくれる。
移りゆく日常の中、ずっと側で寄り添って欲しい
そんな美しいアルバムです。
どうかこの曲達と共に、幸せが届きますように。
音楽を愛するすべての人々にとって、2018年、聞き逃すことのできないアルバムが完成した。今井美樹の新作『Sky』である。いち早く聴かせて頂いたが、まず耳に残るのは、幸せの在処(ありか)を教えてくれる、歌の世界観である。しかしそれは、探し求めるものではなく、日常のなかで、喜びや悲しみを感じられること自体が幸せへ通じると、そう歌いかけている。
1曲目の「同じ空」は、まさにそんな歌詞であり、アルバムの導入でありつつ、全体を俯瞰する作品だ。他にも“空”は、すべての楽曲に含まれる要素であり、しかしコンセプトと呼ぶほどハッキリしたものではない。どこかで“空を感じている作品”と、そう表現するのが近いかもしれない。見上げる先に広がる“空”があれば、雲が浮かぶ“空”もあり、人知れず、どこかで見守ってくれてる“空”もある。
前作の『Colour』は、ロンドンで暮らし始めた彼女が、日常に新鮮さを感じつつ制作したものだった。あれから3年…。より現実的な想いも反映したのが本作だ。
様々なル-ツを持つ人々が、互いに暮らすロンドンだからこそ、彼女はふと、「空は誰のものでもない、フェアな存在」だと感じる。離れた場所で暮らす人々に想いを馳せ、「どんなに離れていても、空は繋がっている。何処にいても、繋がっていられる」。そんな想いへと達する。
作品を依頼したコンポ-ザ-達に、彼女自身、その想いを自分の言葉で伝えた。それぞれの才能が、“現在の今井美樹”を感じつつ、自由に書き下ろした。けして設計図を押し付けるのではなく、あとは自然な化学反応を待った。やがて届いた、みんなが制作したデモ・テ-プを、彼女はワクワクしながら聴く。「それが“オリジナル”なら、私はまさに、カバ-する気持ちで歌った」。
“私のモノにして歌った”などと、けして言わないところがいい。ボ-カリストとして、程良い距離感で作品に接することで、歌が自ずと魅力を放つことを、彼女は知っているのである。作品を提供してくれたア-ティストのことを語るとき、彼女はまるで、彼らの一ファンのごとき純粋な目になっていた(作家陣についての詳細は、別項を参考にして欲しい)。
プロデュ-サ-として参加したのは、初のタッグとなる亀田誠治である。歌心を額縁に納め、作品にするのがプロデュ-スの仕事なら、構図の決め方や配色などに、絶妙な手腕を発揮するのが彼である。今井美樹とは同世代であり、何でも意見交換出来る雰囲気が、スタジオにはあった。
実は今回、レコ-ディング中に何度か、彼女を訪ねた。スタジオのぶ厚い扉の向こうには、譜面を介し、真剣に語り合い、時に冗談を言い合う、そんな姿がみられた。さらにセッションのためやってきた、日本を代表する腕利きミュ-ジシャン達もいた。全員が音楽を慈しみ、誰もが楽しもうとしていた。
改めてこの10曲のなかで、映画『終わった人』の主題歌「あなたはあなたのままでいい」が、リ-ド曲として世に出て行くだろうが、文句のない名曲だ。言葉や音の一粒一粒が、聴く者に勇気と確信を届けてくれる。でも他もモチロン負けてない。
アルバムを受取った人間にとっては、10の短編が綴じられたように、1曲1曲が対等で、どこを起点としても成り立つ内容だ。もちろん曲順は、練りに練られたものだし、尊重すべき“オリジナル・スト-リ-”として受取ろう。ラストの「Blue Rain」があってこそ、読点も打たれるのだし。
ロンドンと東京を往復しつつ、ふたつの場所で録音されている。しかし、場所によるカラ-の違いを楽しむものではなく、それを意識することなく、聴くことができる。そもそもこれは、“二都物語”として作られたのではないのだ。
音楽を愛する方々なら、どの曲も、極上のアンサンブルであることが分かるだろう。曲により演奏スタイルは違うが、在るべき場所に、在るべき音が鳴っている。繰り返しになるが、想いを繋げる“空”という存在こそが、あくまでこのアルバムのべ-シックに在るのだ。
皆さんの手元に届く頃には、気温も上昇しつつあるだろう。とりあえず、向かう季節はしっかり受け止める内容だ。大地のグル-ヴに身を任せたくなる曲もあるし、火照りをク-ルダウンする曲もある。ちょっとオシャレをしたくなる曲もある。格好など、気にしないで居たい曲もある。もう、いろんな曲がある。でも…。どんな体勢、どんな表情で聴いたとしても、我々の頭上にあるものは変わらない…。そう。変わらないのは空だ。
(小貫信昭)
今井美樹 20thオリジナル・アルバム「Sky」
2018年6月6日(水)発売
TYCT-60116 \3,000円(税抜)
※初回限定封入特典※
今井美樹 CONCERT TOUR 2018 “Sky” チケット先行特別受付封入
【受付期間:2018/6/6(水)12:00~6/19(火)23:00】
PRIDEから20年。これはあなたのCDです。
通算20枚目、3年ぶりとなるオリジナルアルバム『Sky』の発売が決定!豪華な楽曲提供陣が集結!
2018年6月9日(土)公開、映画『終わった人』主題歌「あなたはあなたのままでいい」(作詞・作曲:布袋寅泰)収録。
亀田誠治をアルバム・プロデューサーに初めて迎え、東京とロンドンでのレコーディングを経てバラエティに富んだカラフルな作品が完成。
笑顔も涙も、日常にある幸せを歌に託し、その優しい歌声で私たちを包み込んでくれる。
【トラックリスト】
01 同じ空 / 作詞:いしわたり淳治 作曲:蔦谷好位置
02 あなたはあなたのままでいい / 作詞・作曲:布袋寅泰
03 雨上がり光る花のように / 作詞・作曲:川江美奈子
04 Misty / 作詞:土岐麻子 作曲:川口大輔
05 Free to Fly / 作詞・作曲:BONNIE PINK
06 Little Tiny Song / 作詞・作曲:川江美奈子
07 Greatest Moments / 作詞:岩里祐穂 作曲:亀田誠治
08 私へ / 作詞・作曲:布袋寅泰
09 Beyond the World / 作詞:今井美樹 作曲:Jamie Cullum, Alexander David de Menthon, James Francis Gordon, Ben Redmayne Roulston
10 Blue Rain / 作詞:micca 作曲:Yoshinori Ohashi
Produced by 亀田誠治, 今井美樹
Mixed by Adrian Bushby
Mastered by Tim Young at Metropolis Mastering Studios, London
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