BIOGRAPHY
Hélène Grimaud エレーヌ・グリモー (ピアノ)
エレーヌ・グリモーはフランスのエクサン・プロウァンスに生まれ、地元の音楽学校で音楽の手ほどきを受けた後、マルセイユでピエール・バルビゼに師事した。13歳の時、パリ音楽院に全員一致の推薦で入学を許可され、1985年ジャック・ルヴィエのクラスで一等賞を獲得、さらにジョルジ・サンダーとレオン・フライシャーのもとで研鑽を積む。1987年は、カンヌ国際音楽祭、ラ・ロク・ダンテロン・ピアノ・フェスティヴァルヘの出演、東京での初リサイタル、ダニエル・バレンボイムの招きを受けてパリ管への出演と、グリモーのキャリアにとって一大転機となった。その後、世界各地のメジャー・オーケストラ、ベルリン・フィル、ボストン響、クリーヴランド管、ロサンジェルス・フィル、ニューヨーク・フィル、サンフランシスコ響、モントリオール響、バーミンガム市響、ロンドン響、ロンドン・フィル、ヨーロッパ室内管、イギリス室内管、バイエルン放送響、ベルリン・ドイツ響、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、チューリヒ・トーンハレ管、エーテボリ響、オスロ・フィル、N響、サンクトペテルブルク・フィル、ロッテルダム・フィル、フランス放送フィル、フランス国立管、パリ管などと、また多くのマエストロ、クリストフ・フォン・ドホナー二、エサ=ペッカ・サロネン、チョン・ミュンフン、ウラディーミル・アシュケナージ、クリストフ・エッシェンバッハ、クルト・マズア、ヘルベルト・ブロムシュテット、ローレンス・フォスター、ネーメ・ヤルヴィ、パーヴォ・ヤルヴィ、デイヴィッド・ジンマン等と定期的に共演を重ねている。
2001/02年のシーズンは、エッシェンバッハ指揮パリ管とのブカレストでのコンサートに始まり、ロンドンのBBCプロムスに出演、アムステルダムでシャイー指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管とも共演。そして2002/03年シーズンのハイライトはアルヴォ・ペルトのピアノとオーケストラのための新作の世界初演、アシュケナージ指揮チェコ・フィルとのアムステルダム、ロンドン、パリ、日本を含むツアー、ドホナー二指揮フィルハモニア管、ダウスガード指揮デンマーク国立管、N.ヤルヴィ指揮デトロイト響、エトヴシュ指揮オランダ放送フィルとの共演等が含まれる。レコーディング・デビューは15歳の時、デンオンに『ラフマニノフ作品集』を録音。続いて3枚のCDにショパン、リスト、シューマン、ブラームスの作品と、ロペス=コボス指揮ロイヤル・フィルと『ラヴウェル:ピアノ協奏曲』『ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番』を録音した。エラートには、『シューマン:ピアノ協奏曲/R.シュトラウス:ブルレスケ』(ジンマン指揮ベルリン・ドイツ響)、『ブラームス:ピアノ小品集』、『ラヴェル:ピアノ協奏曲/ガーシュウィン:協奏曲』(ジンマン指揮ボルティモア響)、『ブラームス:ピアノ協奏曲第1番』(クルト・ザンデルリンク指揮ベルリン・シュターツカペレ管。1999年クラシカル賞受賞)を録音。さらに、テルデックからは、『ベートーヴェンけピアノ協奏曲第4番/ピアノ・ソナタ作品109、110』(マズア指揮ニューヨーク・フィル)、アシュケナージ指揮フィルハーモニア管と共演した『ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番/練習曲《音の絵》ほか』がリリースされている。そして2002年、グリモーはドイツ・グラモフォンと専属契約を結んだ。2000年、フランス「音楽のヴィクトワール賞」年間最優秀ソリストにノミネートされた。2002年1月、フランス文化省から芸術勲章オフィシェに叙せられた。