More “Hatsukoi no Arashi”
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ワンマンライヴ”Storm of
Last love”を11月29日と12月1日に控えた初恋の嵐。
ボーカル西山達郎の急逝から10年を迎えた今、彼らの辿った足取りに迫る
Disc Review
歩みを止めることを余儀なくされた若者が1人。彼が残した想いを混乱の中で受け継ぎ”肉声”として届けようとした仲間が2人。このようにしてできあがった歌は、青春の闇と光に悶える息づかいを永遠に真空パックしたかのように、瑞々しく、美しく、生々しく、痛切な輝きを放っている。
2002年3月2日、初恋の嵐のボーカル、西山達郎はレコーディング中に急逝する。残されたメンバー、隅倉弘至(ベース)と鈴木正敏(ドラムス)はレコーディング途中の音源、あるいはゲネプロで録音された西山のボーカルトラックを活かし、作業を続行。こうして完成したアルバムが『初恋に捧ぐ』だ。そして、そのリマスター盤に2001年のスタジオライヴ音源を加えたものが『初恋に捧ぐ
プラス』として、初恋の嵐がライヴ活動を再開させた2011年にリリースされた。
『初恋に捧ぐ』には、”永遠の若者”に別れを告げようとしていた西山が「この感じのまま大衆的なポップスになり得るのかという挑戦」と語っていた通り、3人のロックナンバーで時代のスタンダードソングを作ってやろうとした気概がこもっている。また、時代(社会)に対峙する西山の心の揺れと、西山が選んだ仲間の友情がこもっている。
スピッツが先頃カバーしたポップナンバーの「初恋に捧ぐ」、スケールの大きなバラード「真夏の夜の事」や「涙の旅路」、2000年代初頭のヤングブルース「Nothin’や「Good-Bye」、ヘヴィチューンの「罪の意識」などの歌を始め、”恐るべき若者”の才能が発露しかけた瞬間が詰まったこのアルバムは、一級のドキュメントだ。青春期の感傷がエヴァーグリーンな芳香さもって、いつまでも胸を締め付ける。
※オリジナル盤2002年8月21日リリース
【収録曲】
- 【Disc1】
-
1.初恋に捧ぐ
~初恋に捧ぐ 全てを台無しにするような 大切なものを心に放り込んでくれないか~ -
2.真夏の夜の事
~これは想像のストーリー などではない~ - 3.NO
POWER!
~でっちあげた言葉には心がないよ 調子を取り戻せずに疲れてるんだ~ -
4.touch
~ありがたい 君のルールの中にいる~ -
5.罪の意識
~僕のうたは隠れたまま 分からないのさ もがいてるんだ奥の方~ -
6.涙の旅路(SLTS.Ver)
~別れを知らない恋が 命の限りきらきら光っているみたいだ 涙の旅路が始まったね~ -
7.nothin’
~自分で精一杯だった二人は 孤独をいっぱい持ち寄っただけなんだ~ -
8.good-bye
~抱きしめても心がグッドバイを言うのさ でもそんな夜を抱えて君の足りない心僕に刺さる~ -
9.星空のバラード(2001.08.29 SHINJUKU STUDIO JAM)
~見上げてごらんこの星空を 疲れ切ったうたが輝いている~ - [Enhanced
Track]
10.Untitled(Promotion Video Clip)
~喜びの余韻は消して生きていく お前が望むものなどここには残ってないよ~
- 【Disc2】
- 1.罪の意識 2.君の名前を呼べば 3.涙の旅路 4.Untitled 5.Body&Soul 6.No Power! 7.touch 8.真夏の夜の事 [Bonus Track] 9.涙の旅路(original version)
PC配信はこちら http://itunes.apple.com/jp/album/chu-lianni-penggu-purasu/id536104401
『初恋に捧ぐ』制作秘話を始めとしたメンバー2人の独占インタビューを公開中
/hatsukoi/interview/
2002年7月10日リリース
UPCH-5099 ¥1100(tax in)
UNIVERSAL MUSIC JAPAN
「真夏の夜の事」
『初恋に捧ぐ』からのシングルカット。カップリングには「涙の旅路」の貴重なオリジナル・バージョンを収録
「真夏の夜の事」のMVはこちら
【収録曲】
- 1.真夏の夜の事
- 2.涙の旅路(original.Ver)
2001年8月1日リリース
DCCM-1002 ¥1100(tax in)
Mule Records
『Untitled』
初恋の嵐は「Untitled」で真価を発揮、出口なしのモラトリアムを切っ先の鋭いナイフで裂き始めた。ビートルズ、ニール・ヤングを彷彿させる感情と直結したかのようなバンドサウンド、生々しい体温にむせるバンドサウンドに乗せ、西山達郎は愛憎=業にまみれた悲痛な叫びをあげる。「お前が望むものなどここには残ってないよ」と。
生前の西山はこの歌のことを「ひどい歌だよね」と自嘲したことがある。しかし、自分とパートナーを繋ぐ愛の99.9パーセントに絶望しながらも(いや、しているからこそか)大きな希望がみえる。愛に生かされ、愛に死ぬ人間の深遠にこの歌は届いている。この歌を聴いた時、初恋の嵐は普遍的な人間の歌を鳴らすスタンダードなバンドになることを確信した。
【収録曲】
-
1.Untitled
~恐怖心と意地だけが お前と僕を繋いでいるのなら 多分罪深さで僕は動けなくなってしまうから~ -
2.フライング
~真夜中の闇をさえぎって 僕は光になる~ -
3.さえない男たち
~目のやりばに困る不安な一日をかみ殺し 笑ってるさえない男たち~
2000年12月21日リリース
DCCM-1 ¥1600(tax in)
Mule Records
『バラードコレクション』
西山達郎のボーカルも含めて一発録り、わずか1日でレコーディングされたファースト・ミニアルバム。このラヴソング集は何もかもがぼんやりとした2000年初頭に届いた”恐るべき子供たち”からの挨拶状だ。初恋の嵐は永遠に続くかのごときモラトリアムとたわむれているようで、愛と笑いとほろ苦さにまみれるだけの出口のない日々に風穴をあけるきっかけを虎視眈々と狙っていた。
故にこのアルバムは、確信犯であまのじゃく、好きも嫌いも一筋縄ではいかない若者たちによる、世相をも写し込んだセルフポートレイトとして聴くことができる。「カモン・アゲイン
ごめんね」と呟くM6の諦めのような優しさは、後に痛いほど感性を研ぎすましていく西山を思うと胸が痛い…
【収録曲】
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1.星空のバラード
~一人はすでに諦めてしまった でももう一人は笑いかける~ -
2.君の名前を呼べば
~でもからだに触れてなけりゃ優しくできなかった それだけが真実で~ -
3.ブラインド
~涙は最後にこぼれおちて くぼんだ部分だけが残る~ -
4.化粧に夢中な女の子
~誰かにあやまるうたじゃなく 楽しいうたを ラララ~ -
5.果てしない想い
~確信ともいえぬ想いはおとなしく しまっておいた方がいい Oh Baby~ -
6.カモンアゲイン
~カモンアゲイン ごめんね~
チケット一般発売情報!
ゲストボーカル追加発表!(最終)
【東京公演】スガシカオ / 中村一義
【神戸公演】TK(凛として時雨) / トータス松本 / 松本素生(GOING UNDER GROUND)
■2012年11月29日(木)SHIBUYA-AX
OPEN/START : 18:00 / 19:00
TICKET : 1F立見 ¥4,500(D代別)
INFO : SOGO TOKYO (TEL : 03-3405-9999)
【ゲストボーカル】
岩崎慧(セカイイチ) / 小谷美紗子 / スガシカオ / 曽我部恵一 / 堂島孝平 /中村一義 / 堀内章秀(無頼庵) /
松本素生(GOING UNDER GROUND)
■2012年12月 1日(土)神戸国際会館こくさいホール
OPEN/START 17:15 / 18:00
TICKET : S ¥5,000 / A ¥4,500 / SS1 ¥7,000(1F最前列) -予定枚数終了- / SS2
¥6,000(2F最前列) -予定枚数終了-
INFO : 清水音泉 (TEL : 06-6357-3666)
【ゲストボーカル】
岩崎慧(セカイイチ) / クボケンジ(メレンゲ) / 斉藤和義 / 佐々木健太郎(アナログフィッシュ) / TK(凛として時雨) /
トータス松本 / 堂島孝平 / 松本素生(GOING UNDER GROUND)
【ゲストミュージシャン(東京・神戸公演)】
guitar : 木暮晋也(Hicksville) / guitar : 玉川裕高(赤い夕陽)、key : 高野勲 / per :
朝倉真司(ヨシンバ)
一般発売 : 2012年10月20日(土)
18歳・高校生以下、学生証もしくは身分証明書持参でお1人様¥500キャッシュバック。
※神戸国際会館に関しましては、A席の方に限ります。
初恋の嵐 オフィシャルサイト
http://hatsukoinoarashi.com/