<海外プレスリリース>ロサンゼルス・フィルハーモニック、 ドイツ・グラモフォンとの新たな協力体制が誕生
ドイツ・グラモフォンの三者による、新たな協力体制が誕生
ロサンゼルス・フィルハーモニック(以下ロス・フィル)とドイツ・グラモフォンとのあいだに誕生した新たな協力体制により、オーケストラ、指揮者、レーベルの三者による、長く実り多い関係が築かれることとなった。
CD「ジョン・ウィリアムズ・セレブレーション」――作曲家の誕生日を祝うこのアルバムが、世界ツアーにあわせて発売される。
100周年を記念して、クレンペラー、ウォーレンスタイン、ベイヌム、ストラヴィンスキーの指揮による演奏を集めたボックス・セット「ロサンゼルス・フィルハーモニック100周年記念BOX」も発売される。
ベルリン/ロサンゼルス(2019年2月19日)
音楽監督グスターボ・ドゥダメルが率いるロサンゼルス・フィルハーモニックと、世界に誇るクラシック音楽レーベルの名門ドイツ・グラモフォンは、これまでの長きにわたる協力関係を今後も変わることなく続けると発表した。両者はすでに、マーラー、ジョン・アダムズなどの作品をとりあげた画期的なアルバムを生みだした。そして「DGコンサーツ」の録音でも、このオーケストラと指揮者がその制作の牽引力となり、音楽ファンはこれのアルバムを通して、ロス・フィルのコンサートを、生き生きと体感できるようになった。
ドイツ・グラモフォン(DG)で今後発売予定のアルバムの中には、ロス・フィルの創立100周年にあたって限定発売されるものもある。数々の授賞歴をもつ作曲家ジョン・ウィリアムズに捧げられた、この記念ボックス・セット「ロサンゼルス・フィルハーモニック100周年記念BOX」には、ロス・フィルの長年にわたる数々の重要な演奏の中から選りすぐった演奏が収められる。ドゥダメルと同オーケストラとの新たな成果の先陣を切って、2018年11月にはロス・フィルとドゥダメルによるチャイコフスキーのバレエ音楽《くるみ割り人形》全曲の新録音が発表され、グラモフォン誌はオーケストラの「素晴らしい」演奏を賞賛し、ニューヨークタイムズ紙も「楽しく輝かしい」と讃えた。
ドイツ・グラモフォンの社長クレメンス・トラウトマンは、オーケストラと音楽監督とレーベル、その3者の新たな結びつきを歓迎している。「私たちはグスターボ・ドゥダメルとロス・フィルとの新しい協力関係を喜んでいます。100周年という節目は、オーケストラの大きな芸術的ビジョン、プログラミング、将来への展望について、革新的なアプローチを試すためにも、大きなはずみとなります。私たちはドゥダメルとロス・フィルによる新鮮な演奏を世界の幅広い聴衆の方々に聞いていただき、すでに豊かなたくわえをもつこのオーケストラの録音史に、さらに新たな内容が加わることを期待しています。
2019年3月15日に世界で同時発売予定の2枚組アルバムは、現代映画音楽の作曲家ジョン・ウィリアムズの名作を集めたものである。グスターボ・ドゥダメルは、2019年1月にウォルト・ディズニー・コンサート・ホールで「ジョン・ウィリアムズ特集」と題するコンサートを4回指揮した。そのとき演奏されたのは、多くの人に愛された映画『スター・ウォーズ』『ジュラシック・パーク』『ハリー・ポッター』『インディー・ジョーンズ』のテーマ音楽だった。
「私の友人であり師であるジョン・ウィリアムズと組んで仕事ができるのは、ほんとうに名誉なことでした」と、ドゥダメルは言う。「彼の書いた曲には永遠の価値があり、その才能はこの世のものとは思えず、その芸術面での寛大さは心に響きます」。
1月24日の演奏会評の中でロサンゼルス・タイムズ紙は、ドゥダメルについて「みごとな指揮ぶり」と絶賛し、ジョン・ウィリアムズの名曲の演奏で、たぐいまれな「音の豊かさ」を引きだしただけでなく「それぞれの曲にこめられたメッセージ――希望と栄光と驚きと喜び――の、魔術的感覚」をも伝えたと、ドゥダメルの手腕を讃えた。言い換えればその夜ドゥダメルとロス・フィルが実現したのは、同紙の表現を引用すれば「これまで聴いたこともない、ウィリアムズ作品の演奏」だったのだ。
その1週間後の3月22日、ドイツ・グラモフォンは「ロサンゼルス・フィルハーモニック創立100周年記念」と銘打って、CD32枚とDVD3枚のボックス入り特別限定セットを発売する。そこに収められたアルバムは、1920年代にさかのぼる、ロス・フィルの長い歴史が刻まれている。「ロサンゼルス・フィルハーモニック創立100周年記念BOX」には、同オーケストラで音楽監督を務めた8人の指揮者による名演奏に加えて、これまで未発売だった歴史的ライヴ録音も数枚含まれる予定である――アルトゥール・ルービンシュタインが演奏するベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番(イーゴリ・ストラヴィンスキー最晩年の指揮となった1枚)、オットー・クレンペラー指揮によるシュトラウスの《ドン・ファン》など。これらのレコードの中には、今回が世界初発売のものも、CD化が初のものも含まれている。そのいずれもが、デジタルで入手可能となる予定である。
それらに続いて発売が予定されているCDとしては、2018年5月に録音されたドゥダメル指揮ロス・フィルの演奏による、シューマンの交響曲全集(第1番~第4番)、ロス・フィルが今シーズン初演し、絶賛を浴びたアンドリュー・ノーマンの《サステイン》がある。これらの新しい録音は高音質収録が実現されており、制作と技術を担当したディミトリー・リペイはグラミー賞を授賞している。
「レコード業界で10年以上働いてきましたが、ロス・フィルの演奏が非常に優秀な録音技術を通して世に送り出されるという点が、私にはきわめて重要なことでした。最新のテクノロジーと製作技術を駆使し、デジタル機器を通して世界の聴き手に届けられるのですから」と、ロス・フィルの最高責任者サイモン・ウッズは指摘する。「たいていの人は、私たちのオーケストラの演奏をウォルト・ディズニー・コンサート・ホールで聴くことはできないでしょう。ですから、このロサンゼルスのステージで演奏されたロス・フィルのすばらしい音色を録音で精密に捉え、それを聴き手に届けることが決定的に重要なのです。私たちとドイツ・グラモフォンとの長年にわたる友情をここであらためて認めあい、今回の大事な録音を通じて仲間同士となり、イエロー・レーベルをふたたび自分の古巣と呼べる。それは、実にうれしいことです。100周年を祝うにあたって、「ロサンゼルス・フィルハーモニック100周年記念BOX」に入っているレコードなしに、そしてグスターボ・ドゥダメルのジョン・ウィリアムズに対する心からの敬意なしに、わたしたちの過去も現在も語ることはできません」。
100周年を祝うにあたって、ロス・フィルではCDのリリースと販売を行うほかに、世界各地への演奏ツアー、教育や社会にかかわる活動などが予定されている。2月24日には、アカデミー賞授与式で同オーケストラが生演奏をおこなう。3月にはアジアを訪れ、ソウルと東京でコンサートが予定されており、ジョン・ウィリアムズの音楽に捧げる二つのイベントに参加し、ニュー・アルバムのために録音された曲を中心に演奏をおこなう予定がある。
2019年に、グスターボ・ドゥダメルはロス・フィルの音楽監督就任10周年を迎える。彼は2005年にドイツ・グラモフォンで初録音をおこなって以来、伝統あるイエロー・レーベルで数多くの録音をおこない、高い評価を受けてきた。ブラームス(交響曲第4番の録音ではグラミー賞を授賞)、バルトーク、バーンスタイン、ジョン・アダムズ(受難曲オラトリオ《もう一人のマリアの福音書》は、ロス・フィルから委嘱され、同オーケストラによって初演された作品)などである。ドゥダメルの演奏活動は、有名なベネズエラの音楽教育プログラム「エル・システマ」にそのルーツがある。そして彼は、1999年以来ベネズエラのシモン・ボリバル交響楽団で音楽監督を務めている。彼はドイツ・グラモフォンで数多くの録音をおこない、多くの演奏家と深い絆を結んでおり、とりわけベートーヴェン、チャイコフスキー、マーラーなどの作品ですぐれた演奏をおこなっている。
ドイツ・グラモフォンについて
1898年に創立以来、クラシック音楽のレコード会社として世界有数の存在に数えられるドイツ・グラモフォンは、つねにその高い芸術性と音の良さでトップの地位を保ってきた。この名高いイエロー・レーベルは、いつの時代にも世界最高のアーティストたちとともに録音をおこない、録音技術と演奏の質の高さで際立った存在として、世界中の音楽ファンに親しまれてきた。
ドイツ・グラモフォンに所属するアーティストは、現在のクラシック音楽を代表するすぐれた演奏家ばかりである。アンネ=ゾフィー・ムター、アンナ・ネトレプコ、マルタ・アルゲリッチ、ダニエル・バレンボイム、エレーヌ・グリモー、エフゲニー・キーシン、ラン・ラン、マレイ・ペライア、マウリツィオ・ポリーニ、グリゴリー・ソコロフ、ダニール・トリフォノフ、クリスチャン・ツィメルマン、グスターボ・ドゥダメル、アンドリス・ネルソンス、ヤニック・ネゼ=セガン、エリーナ・ガランチャ、ブリン・ターフェル、ローランド・ビリャソン、マックス・リヒター。
またドイツ・グラモフォンのカタログには、古い時代の巨匠たちの文化遺産がそろっている。あらゆる世代の巨匠たち、音楽史に名を刻んだクラシック音楽の最高峰と言えるアーティストの録音が数多く残っているのだ。ヘルベルト・フォン・カラヤン、クラウディオ・アバド、レナード・バーンスタイン、ピエール・ブーレーズ、カルロス・クライバー、ヴラディーミル・ホロヴィッツ、ムスティスワフ・ロストロポーヴィチ、アンドレス・セゴビアなどである。そしてドイツ・グラモフォンは新たなレパートリーを開拓することに心血をそそぐと同時に、人気の高い現代のアーティストも幅広く育成し、世に送り出している。
ロサンゼルス・フィルハーモニック協会について
ロサンゼルス・フィルハーモニック協会は、音楽・芸術監督グスターボ・ドゥダメルの強いリーダーシップのもと、あらゆるジャンルの音楽で精力的に活動をおこなっている—管弦楽、室内楽、バロック音楽、オルガン演奏、著名アーティストのリサイタル、ニュー・ミュージック、ジャズ、ワールド・ミュージック、そしてポップス。演奏会場はロサンゼルスでも名所となっている二か所:ウォルト・ディズニー・コンサート・ホール( laphil.com)と、ハリウッド・ボウル(hollywoodbowl.com)である。ロサンゼルス・フィルは、ウォルト・ディズニー・コンサート・ホールでは9月から5月まで、そしてハリウッドボウルでは夏のあいだじゅう演奏活動をおこなう。フィルハーモニック協会は権威あるロサンゼルス・フィルハーモニックを母体として寄付を集め、芸術と教育と地域のプログラムと手を携えながら、音楽を通じて暮らしを豊かに変えたいと願っている。
<商品情報>
ジョン・ウィリアムズ・セレブレーション
UCCG-1836/7 [SHM-CD]
2019.03.20 release