BIOGRAPHY

Five Finger Death Punch/ファイヴ・フィンガー・デス・パンチ


5FDP-group -2015

【Got Your Six : Album Bio】
 いつの時代も、人類の神話は、6(シックス)という数字に並々ならぬ敬意を払ってきた。6は最初の完全数であり、調和と創造を表す数字である。そのため、6は幸運の数字とみなされている。
この秋にリリースされる『ゴット・ユア・シックス』は、Five Finger Death Punchの6枚目にして最も野心的なアルバムである。
しかし、このバンドのメンバー達は、今作の出来は幸運とは何の関係もないと言うだろう。

 Five Finger Death Punch は、『ゴット・ユア・シックス』で目覚ましい前進を果たし、究極的に濃厚なサウンドと、過去のアルバムには見られなかった赤裸々な歌詞を披露している。
ヘヴィ・メタル界で最も強力な新しい声という地位を確立したスタジアムの会場を震わせるサビと、鍛え上げられた逞しさは、今作でも健在だ。

 今日、Five Finger Death Punchのように、猛烈なペースで素晴らしいアルバムを出し続けられるバンドは稀だ。
2005年の結成以来、FFDP(Ivan Moody(vo)、Zoltan Bathory(g)、Jason Hook(g)、Jeremy Spencer(ds)、Chris Kael(b))は、6枚の驚異的なアルバムを発表し、総計数百万枚というセールスを達成したばかりか、作品毎に、よりヘヴィに、より挑発的になって、進化を遂げてきた。セカンドの『ウォー・イズ・ザ・アンサー』に収録された簡潔でクールな“Bad Company”のカヴァーは、彼らの初のプラチナム・レコードとなり、今作の前に発表された『ザ・ロング・サイド・オブ・ヘヴン&ザ・ライチャス・サイド・オブ・ヘル Vol.1』のと『ザ・ロング・サイド・オブ・ヘヴン&ザ・ライチャス・サイド・オブ・ヘル Vol2』は、ともに『ビルボード』誌の全米アルバムチャートで2位を記録し、ハードロック・チャートとロック・アルバム・チャートでは1位を達成した。

 これほどの成功を達成するのは、多くのバンドにとって夢見るだけで終わるほど難しいことなのに、驚くべきことにFive Finger Death Punchは、10年のキャリアにおいて最高の自信作を発表する。

 彼らは、ファースト・アルバムを除く過去の4作をプロデュースした Kevin Churko (Ozzy Osbourne、Slash、Rob Zombie、Papa Roach等の作品を手がけたプロデューサー/エンジニア/ソングライター)と、再びタッグを組んだ。計画はシンプルだった。ライヴで演奏した時に、山をまっ二つに引き裂けるぐらい強力でない曲は入れないこと。
オープニングを飾るタイトルトラックの激しい咆哮から、FFDPが、彼ら自身の高い期待を上回る作品を作ったことが明らかに分かる。彼らのライヴのステロイド剤なみのエネルギーが、14曲の爆発的な、リフ満載のアンセムに封じ込められている。
喧嘩腰の激しい“ Jekyll And Hyde ”から、“Hell To Pay and I Question Everything”の爆発的なリフまで、『ゴット・ユア・シックス』は、恐ろしいまでにヘヴィで中毒性のあるアルバムであり、その強度とスケールが、すでに称賛を受けている。
 『メタル・ハマー』誌は、この新作を次のように評した。
「FFDP は、彼らのサウンドの肝である疾走感と逞しいフックはそのままに、ヘヴィネスの新たな次元を喚起する野性的で挑発的なアルバムを作り上げた」

 ヴォーカルのIvanは自身のルーツに立ち返って、“Boots And Blood”を書いた。彼が子供の頃から愛しているパンクへのオマージュとして、大合唱に最適な胸を打つサビが入っている。
その他の曲、アルバムのタイトルトラックや“No Sudden Movement ”は、曲の最初のコードの咆哮から、ライヴで激しいモッシュピットの出現を煽る曲になっている。
 歌詞に関して言うと、『ゴット・ユア・シックス』で、Ivanは過去最高に私的な歌詞を披露している。
「このアルバムのために、僕は完全に腹を割ったんだ」
 そう、彼は言う。
「世の中には、仮面をかぶって生きているミュージシャンや、俳優や女優がいる。俺はそんなことしたくない。だからこのアルバムは、全ての人達に俺がどんな人間かを見せるいい機会だった」

 アルバムの最後のサウンドまでこの上なく楽しませてくれる『ゴット・ユア・シックス』で、Five Finger Death Punchは、メタル界の新世代エリート達の中で適切な地位を獲得しようとしており、そこに長い間とどまり続けるということを、はっきりさせている。
「この新作は、俺達の遺産を保証する作品なんだ」
Zoltanが言う。
「このアルバムは、俺達がここに残り続けるっていう宣言だよ」

 婉曲的な言葉を使わないIvanは、もっと率直に、こう語る。
「6枚目で俺達の最高傑作を作れたことは、バンドにとっても、俺達個人にとっても、すごく大きな意義がある。このアルバムは本物で、俺はとてつもなく誇りに思っているよ」