映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネが密かに遺した実験音楽家としての顔 ― 未発表音源7曲を含む激レア音源を収録した『モリコーネの秘密』リリース決定
2020年7月に91歳でこの世を去った映画音楽の巨匠、エンニオ・モリコーネ。11月に迎えるはずだった彼の92歳の誕生日を記念して、デッカ・レコードとCAMシュガーがタッグを組んだアルバム『モリコーネの秘密』(Morricone Segreto)が11月6日にリリースされることが決定した。没後初めてリリースされるモリコーネ作品となるこのアルバムには、実に7曲の未発表音源が収録される。またアルバム・トレイラーも公開され、発売に向け期待の高まる内容となっている。
『モリコーネの秘密』アルバム・トレイラー
本作には、モリコーネが最も創作意欲高く活動していた1960年代後半から1980年代前半にかけて録音されたものの、イタリアの老舗レーベルであるCAMシュガーに長らく眠っていた数々の激レア音源を惜しみなく収録。彼のキャリアを振り返るうえでも絶好の内容となっている。今回が初商品化となる7曲の未発表音源と共に、アルバム全編にわたってミステリアスな声や歪んだギター、不穏なストリングスやシンセサイザーが当時のモダンなサウンドと交じり合い、モリコーネにしか創りえないアヴァンギャルドな音世界が繰り広げられている。中でも「彼女のために彼がいる」、「スターク・システム」、「シチリア人の一族」は白眉の出来栄えだ。それら貴重な音源の中から、先行配信として「黒点(シングル・ヴァージョン)」が10月16日にリリースとなっている。
アカデミー賞受賞など数々の偉業を成し遂げたモリコーネ。生前は60年以上にわたり、600以上ものサウンドトラックを創り上げてきたレジェンドだ。『ニュー・シネマ・パラダイス』、『ミッション』、『アンタッチャブル』、『ヘイトフル・エイト』など多くの美しいメロディで愛され続けたマエストロが実はサイケデリック、実験的な音楽も数多く残していたことはほとんど知られていなかったが、今回リリースされる『モリコーネの秘密』で遂にその秘密が明かされることとなった。
◆エンニオ・モリコーネについての著名人からのコメント(抜粋、順不同)
エンニオ・モリコーネ…お気に入りの作曲家だよ。「お気に入りの映画音楽家」という意味じゃない…モーツァルトやベートーヴェン、シューベルトと肩を並べられる作曲家だということだ。
- クウェンティン・タランティーノ
エンニオは僕たちに大きなインスピレーションを与えてくれ、バンドやクルー、ファンを結びつけてもくれた。彼は大切なメタリカ・ファミリーの一人だとずっと思っているよ。彼のキャリアは伝説級で、楽曲はどれもエヴァ―グリーンだ。1983年以降僕らのコンサートのムードを作り出し続けてくれてありがとう。
- メタリカ
※メタリカはモリコーネの『続・夕陽のガンマン』サウンドトラック収録の”The Ecstasy of Gold”をコンサートのSEとして使用している。
マエストロ・モリコーネのメロディは一生私の心をつかんで離さない。
- ロジャー・ウォーターズ
なんて素晴らしい才能なんだ。
- ミューズ
素晴らしい音楽をありがとう、マエストロ。
- デュラン・デュラン
永遠に残り続ける曲を生み出した素晴らしい作曲家。素敵な贈り物をどうもありがとう。
- セリーヌ・ディオン
エンニオ・モリコーネが音楽のことを「エネルギー、空間、そして時間」と表現したことを私は決して忘れないでしょう。私がこれまで聞いてきたものの中で最も音楽を簡潔に、正確に表現しているからです。
- ヨー・ヨー・マ
イタリアの素晴らしさに全てを捧げた人。
- モリッシー
◆アルバム情報
エンニオ・モリコーネ『モリコーネの秘密』
2020年11月6日発売
UCCL-1222 SHM-CD ¥3,080(税込)