エラ・フィッツジェラルドの完全未公開音源『エラ ~ザ・ロスト・ベルリン・テープ』のリリースが決定!

2020.08.21 TOPICS

”ザ・ファースト・レディ・オブ・ソング”や“ジャズの女王”との異名を持つ、エラ・フィッツジェラルドの完全未公開ライヴ音源が発掘され、10月2日にリリースされることが発表された。
それに伴い、本日、先行配信曲である「マック・ザ・ナイフ」が解禁。MVも公開となった。
本作は1962年3月25日にベルリンのスポーツ宮殿で録音されたライヴ音源となる。

エラ・フィッツジェラルドとベルリンと言えば、1960年に録音され大ヒットを記録したグラミー賞受賞作品『マック・ザ・ナイフ ~エラ・イン・ベルリン』(1999年には、アメリカのナショナル・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンスとグラミー賞の殿堂入りを同時に果たし、音楽史上「最も有名なライヴ盤」と呼ばれるモンスター・アルバム)が有名。しかし、実はエラはその後も1961年、1962年と立て続けにベルリンを訪れており、音源が確認されていないのは1962年の本アルバムの音源のみであった。ベルリン3部作の完結は、長年、ジャズ・ファンの夢であり、ついに今回のリリースで、伝説が完結することとなる。

本作が録音された1962年は、エラがキャリアの頂点に立っていた全盛期であり、本ライヴもそれまでのキャリアの中で最も大規模なヨーロッパ・ツアーの最中に行われたものであった。ピアニストのポール・スミス、ベーシストのウィルフレッド・ミドルブルックス、ドラマーのスタン・リーヴィーによる強力なリズムセクションをバックに、45歳の誕生日を1ヶ月後に控えたエラはパワフルなスウィングで観客を熱狂。音源には鳴り止まない拍手も収録されている。

また、ライヴ音源ならではのハプニングやMCも収められている。本日解禁になった「マック・ザ・ナイフ」では、曲中にアドリブで登場させた「ベルリン」という街の名前をなかなか思い出せなかったというエラが「とても恥ずかしいわ。『マック・ザ・ナイフ』を歌った場所なのに、街の名前が出てくるパートで、名前を思い出せなかったの!」とチャーミングに話す声が収録されている。

本音源はこれまで、エラのマネージャーを務めていたノーマン・グランツのプライベート・コレクションとして保管されていた。本アルバムは彼女の過去の名音源と呼ばれるライヴ音源たちに並ぶ貴重な音源となる。

なお、本作の発売を記念し当時エラが在籍していたVerveに残した名盤から選りすぐりの10枚を10月7日にリイシューすることも決定した。中でもベルリン3部作の2作目に位置づけられる『エラ・リターンズ・トゥ・ベルリン』は日本初CD化となっており、ぜひ本作との聴き比べも楽しんでいただきたい。

「マック・ザ・ナイフ」MV

 

■リリース詳細

エラ・フィッツジェラルド 『エラ ~ザ・ロスト・ベルリン・テープ』

リリース日:2020.10.2
品番:UCCV-1182(SHM-CD)  
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