BIOGRAPHY

 
Elina Duni / エリーナ・ドゥニ

スイス系アルバニア人シンガー。
1981年にティラナの芸術性の高い家庭に生まれ、5歳のときに初めてステージで立って歌ったという。
共産主義政権崩壊後の1992年、母親とともにジュネーブに移り住む。

その後、クラシック・ピアノを習い始め、ジャズと出会い、ベルン大学ジャズ科で歌と作曲を学ぶ。
この間、自身の音楽的ルーツであるバルカン民謡とジャズの融合を探求するため、エリーナ・ドゥニ・カルテットを結成。このカルテットは、アルバニアへの音楽的オマージュを込めた『Matane Malit (Beyond the Mountain)』で2012年にECMデビューを果たした。

ECMからリリースした、ピアニストのコラン・ヴァロン、ベーシストのパトリス・モレ、ドラムのノルベルト・ファンマッターとの2枚のカルテット作品(2012年『Matanë Malit』、2015年『Dallndyshe』)が高い評価を得た後、2018年ソロ・アルバム『Partir』をリリース。
ユニークな声と幅広い音楽を披露し、ギター、ピアノ、パーカッションも演奏。民謡やシャンソンからバラードまで、多様なソースからの曲を解釈した。フランスのジャズ・マガジンは「超越的で、特に繊細なシンガーの純粋で光り輝く声を際立たせている」と評した。

続く『Lost Ships』(2020)は、フレッド・トーマス、ロブ・ルフト、マチュー・ミシェルとのカルテットのデビュー作で、多くの賞賛を集めた。ジャズ・ジャーナルは 「これまでと同様、ドゥニは、美しいヴォーカルと繊細な楽器の演奏を完璧にこなした、技巧とスキルのアルバムである。これまで通り、喚起的で強烈な感動を与える」 と絶賛した。