スイス出身ピアニスト、7年ぶりのECMトリオ作をリリース!
スイス人ピアニスト、コリン・ヴァロンが7年ぶりとなるトリオ作品をECMからリリース、先行トラック「Mars」が公開されている。
コリン・ヴァロン・トリオ『サマレス』
2024年12月4日発売
品番:UCCE-1213
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1. ラシーン Racine
2. マーズ Mars
3. ルー Lou
4. ロンス Ronce
5. エタンセル Étincelle
6. ティモ Timo
7. サマレス Samares
8. スーシ Souche
9. ブリン Brin
コリン・ヴァロン (p, electronics)
パトリス・モレ (double-b)
ジュリアン・サトリウス (ds)
プロデュース:マンフレート・アイヒャー
2023年6月-8月、ルガーノ、オーディトリオ・ステリオ・モロ MSIにて録音
「クールな冷静さ、執拗なグルーヴ、ポスト・ポストモダンの感性」‐ ジャズタイムズ
2017年の前作『Danse』からトリオのケミストリーはさらに強く進化し、分厚い音のタペストリーをより深く掘り下げている。ダイナミックな極端さが追求され、メロディ、ハーモニー、ビートなど、曲調のフックが辛抱強く組み立てられ、しばしば魅惑的な形で完成する。微妙なリズムのひねりや、ピアノの3連符を中心に構成された和声進行が、アート・ロックの世界から最先端のインスピレーションを思い起こさせる場面もあれば、緊密なジャズ・トリオが、耳を澄まし、反応することに重点を置いた室内楽的なサウンドを精巧に表現している場面もある。全体として、さまざまなパルスは、心臓の鼓動のように音楽を貫く根底にあるテーマによってつながっている。
「ラシーン(根)」、「ロンス(荊またはブラックベリー)」、「ブリン(小枝または草の葉)」、「サマレス」— コリン・ヴァロンの新しいトリオ・アルバムの結合概念は、構成される曲とタイトルに明確に綴られている。フランス語の「Samares」は、サマラという実のことを指している。サマラは、見た目は種と葉の中間のような形をしており、翼のような羽ばたきが特徴。このイメージは、このトリオ・アルバムを通して展開される瞑想的な音世界にこれ以上ないほどふさわしい。
今回もコントラバス奏者のパトリス・モレとドラムスのジュリアン・サルトリウスを従え、自然(特に植物)からのインスピレーションを有機的なグルーヴとテレパシーのような相互作用で映し出すプログラムを展開している。
「私たちのトリオの発展は、個々の演奏に焦点を当てるのではなく、常に集団としてのサウンドを見つけることにあったと思う。私たちは、テクスチャーとブレンドへの愛を共有している。ジュリアンは独特の雰囲気を作り出す達人であり、それぞれの音楽作品に強い空間感覚を持っている。彼のサウンド・パレットはドラムの枠を超え、極めて独創的だ。そしてパトリスのサポート的な演奏だけでなく、音楽のオーケストレーションの仕方や、曲を形作る上での彼の創造的なアイデアは、私たち集団のアイデンティティにとって不可欠な要素です。“Samares”という名前は、カエデの種のように、すべてのプロセスにおいて私を導いてくれた。そして、この種が風に舞う姿を想像すれば、とてもぴったりだと思う。『Danse』、『Le Vent』は、過去2枚のトリオ・アルバムのタイトルである。そして、このレコーディングと前2作の間には多くの相違点があることは間違いないが、それにもかかわらず、それらは密接に関連しており、3部作を形成しています」‐ コリン・ヴァロン