Biography
1903年2月6日、チリのチリャンで生まれ、1991年6月9日に88歳で他界したピアニスト。
幼少の頃から誰の手ほどきも受けずにピアノを弾いたと伝えられる彼は、8歳でベルリンに留学し、リストの高弟のマルティン・クラウゼに師事した。11歳でベルリン・デビューを行い、大成功を収めた彼は、直ちに活発な演奏活動を開始し、すぐにニキシュやフルトヴェングラーといった大指揮者たちと何度も共演を行うようになった。それから人気と名声をさらに高めていった彼は、第二次世界大戦後にドイツ音楽の最も正統的な継承者としての世界的な評価を確立するまでに至った。1965年に初めて来日した彼は、1987年の最後の来日までの間に合計6回の来日を行っており、晩年にはその真価を広く認識され、巨匠として半ば神格化された存在になっていた。