BIOGRAPHY

カセット“イジェクト”

カセット

アヴィーチーを世界に届けた“ホーム”から、新星“カセット”現る。スウェーデン出身のこの2人組DJユニットは、2011年にアヴィーチーの「スウィート・ドリームス」のオフィシャル・リミックスを手掛けてからシーンに大きな波紋を広げ、その後にスウィーディッシュ・ハウス・マフィアの「セイヴ・ザ・ワールド」のオフィシャル・リミックスも作成し、ぐいぐいと知名度を上げ続けている。EDMの先行者であるデヴィッド・ゲッタ、ティエスト、トーマス・ゴールドやマーティン・ソルヴェイグ等もこのダブ・ハウス・ユニットの逸材への支持を公言しており、スポティファイにその曲が登録されてから約1年、彼らは待望のデビュー・アルバム『イジェクト』のiTunesリリースで2014年を開幕させる。こだわりのベース音が特徴的な彼らの作品は、ハウス、エレクトロ、ダブステップ等の要素を混ぜ合わせ、アルバム『イジェクト』ではそのスタイルを更なる特質と完成度に高めている。

昨年12月には激しくダンサブルな第1弾シングル「ラン・フォー・カバー」をiTunesで発売し、アルバムの全体像はサウンドに著しい多様性を見せつつ、カセットが取得したプロデューサーとしての成長とプロ精神も鮮明に現している。シンセが印象的な幸福感あふれるクラブ・チューン「クリーム」や「エンドルフィン」から、ゴツゴツしたエレクトロ・ハウスの「ヒット・ダ・フェイス」から、スロー・テンポでじわじわと盛り上げる「F4T」まで、彼らのセンスの幅広さに関してはもはや議論の余地もない。リード・ヴォーカルをフィーチャーした曲にさえ彼ら特有のシンセ・フレーズを堂々と折り込み、「ビーム・ミー・アップ」や「ウェポン」の様な曲を聴けば、カゼットは世界的なダンス・ミュージック・アーティスト達と肩を並べるレヴェルに達していることが明らかに分かる。フロアから強い信頼を置かれているカセットの大胆でエネルギッシュなサウンドとその作風を積込めた『イジェクト』は、2014年のダンス・シーンに彼らの名前を大きく響き渡らせるだろう。

アヴィーチーをダンス・ミュージック・シーンの頂点に導いたマネージャーであるアッシュ・プルヌーリが手がけるプロジェクトでもあるカセットは、アレキサンダー・ビョークルンド(23歳)とセバスティアン・フュラー(19歳)のユニットである。彼らの特徴的なダブ・ハウス・サウンドにはトランス、ヒップホップやファンクといったジャンルの要素も伺えるが、セバスティアン曰く「好き勝手に色んな音を混ぜてるんだけど、あのハウスとダブステップの要素は僕らのサウンドには欠かせない基本なんだ」とのこと。アレキサンダーとセバスティアンは2人とも都市イエテボリがあるスウェーデンの西海岸出身であり、1時間ほど離れた隣町でそれぞれ生まれ育った。「みんな僕らを兄弟だと思い込んでるんだよね」とアレキサンダーは冗談半分に言う。「確かに僕らは『兄弟』だけど、実際に血はつながってないよ!」

地元が近かったとはいえ、十代の頃まで彼らが出会う事はなかった。それにしても出会うべきかの様に2人は似た環境で育ち、2人とも父親の影響で電子音楽に興味を抱き始めた。アレキサンダーの父は常に車の中でユーロピアン・テクノを爆音で流していたと云う。そしてセバスティアンの父はイタリア、ローマでプロのDJとして活躍していた:「いつもトランスを流しながら『ねぇ、これ聴いてみて、これも聴いてみて。』って感じで僕に音楽を勧めてたよ。」

彼らのデビュー・アルバムは、アヴィーチーを世界的スターへと導いたレーベルPRMDから発売され、スポティファイでは既に1年前に配信が開始され、数か月に渡り3部に分けて配信され多大な人気と評価を得ている。