落語が好きです。

与太郎、熊さん、八っつあん、甚兵衛さん、ご隠居などなどの個性豊かな人物たちが登場する

江戸や上方の市井が表現された、あの独特の空気感が好きです。

基本、みんな能天気です。はっきり言ってバカ、控えめに言っても抜けている人が多い。

でも、その抜けている人たちが人々を笑わせ、泣かせ、喜ばせ、ふんわりと幸せな気持ちに

させてくれます。

なぜでしょう。

そこには着飾らない「素」の人間がいるからだと思います。

嫌なものは嫌、好きなものは好き、わからないことはわからない、やりたいことは譲れない、

まるで動物の本性の生き方のようです。　

同様に漫画の世界にもこういった主人公たちが多いです。

馬鹿でハチャメチャだけど、誰からも愛されてやまないキャラクターたち。

思うに、我々は現実世界のしがらみの中ではやろうとしてもできないから憧れてしまう、

だから、落語や漫画の世界観に魅かれるところがあるんだと思います。

いつかなりたい、そんな人間の姿のひとつかな。