BIography
ビー・ジーズは英国出身のバリーと双生児の弟ロビンとモーリスのギブ3兄弟によるグループ。「マサチューセッツ」「メロディ・フェア」「ステイン・アライヴ」など時代とジャンルを超越して名曲を生み出し続けた。少年時代から音楽活動を開始し、パフォーマー/バンド、ソングライティング・チームとして、半世紀を超えるキャリアを誇る。全世界でのレコード・CDセールスは2億2千万枚超、書いた曲は1,100曲以上、そのうち全英・米No.1ヒットが20曲、トップ10ヒットが70曲を数える。個性的なリード・ヴォーカリストであるバリーとロビンを擁し、モーリスも加わったタイトで透明感のあるスリー・パート・ハーモニーもトレードマーク。
ギブ3兄弟は移住先のオーストラリアでレコード・デビュー後、1967年に帰英し、ロバート・スティグウッドのマネージメントを得て世界デビュー。コリン・ピーターセンとヴィンス・メローニーを加えた5人編成のビー・ジーズは60年代末を席巻し、精力的にレコーディングとツアーを展開したが、名声のもたらすプレッシャーから若きグループはやがて空中分解した。
1970年代に入り、本来の3兄弟ユニットとして再結成したビー・ジーズは「ロンリー・デイ」「傷心の日々」を全米No.1に送り込み、日本では映画『小さな恋のメロディ』のサウンドトラックが大ヒット。アルバム『メイン・コース』(1975)を機にアメリカに拠点を移し、名プロデューサー、アリフ・マーディンの薫陶を得てR&Bバンドとして開花した。特にメインの楽曲を提供した映画『サタデー・ナイト・フィーバー』のサウンドトラックは一大文化現象となる。末弟アンディ・ギブに提供した曲も3曲連続全米No.1を記録し、1978年には全米チャート上位をビー・ジーズ関連の曲が独占する事態も。
“フィーバー”が吹き過ぎた後、ディスコのレッテルを嫌った3兄弟は多様性に富むソングライターとして活躍し、グループとしても清新な「ユー・ウィン・アゲイン」(1987)で全英チャートを制覇。2003年にモーリス、2012年にロビンが逝去した後、バリーは鎮魂と再生の思いをこめたアルバム『グリーンフィールズ:ザ・ギブ・ブラザーズ・ソングブック Vol. 1』(2021)でソロとして初の全英No.1を達成した。
名匠マーディンに「彼らは永遠に若く、永遠に新しい」と言わしめたビー・ジーズは、8つのグラミー賞に輝き、「ロックの殿堂」など5つの殿堂入りを果たしている唯一のグループでもある。代表曲「ステイン・アライヴ」が歌う通り、時代の変遷を生き延び、人の心に触れて、人生のサウンドトラックとなる名曲の数々を生んだタイムレスなアイコンである。
◆グラミー賞受賞歴
第20回:最優秀ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞 「愛はきらめきの中に」
第21回:最優秀アルバム賞 『サタデー・ナイト・フィーバー(オリジナル・サウンドトラック)』
第21回:最優秀ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞 『サタデー・ナイト・フィーバー(オリジナル・サウンドトラック)』
第21回:最優秀ヴォーカル・アレンジ賞 「ステイン・アライヴ」
第21回:最優秀プロデューサー賞 『サタデー・ナイト・フィーバー(オリジナル・サウンドトラック)』
第45回:特別功労賞伝説賞
第46回:殿堂賞
第47回:特別功労賞生涯業績賞
◆殿堂入り
1994年:ソングライターの殿堂 Songwriters Hall Of Fame
1997年:ロックの殿堂 Rock & Roll Hall Of Fame
2001年:ヴォーカル・グループの殿堂 Vocal Group Hall Of Fame
2001年:ダンス・ミュージックの殿堂 Dance Music Hall Of Fame
2013年:アメリカンポップミュージックの殿堂 America’s Pop Music Hall of Fame