和田直祐「Including box #10~12」
作家プロフィール
1983年兵庫県生まれ。2013年京都造形芸術大学大学院修士課程芸術研究科芸術表現専攻修了。主なグループ展に18年「十一月島November Island」(WINWIN ART、台湾)、19年「かみこあにプロジェクト」(秋田)、19年「Painting Made」(FINCH ARTS、京都)、19年「ARTISTS’FAIR KYOTO」(京都文化博物館別館)など。
制作年
2019
使用画材
木製パネル、カシュー
サイズ
各H60×W35×D3cm
ステートメント
光と空間をテーマにし、絵画におけるレイヤーを高透明のメディウムを用いて構築することで、その透過効果による流動性を伴う絵画の創出を試みている。 画面内に光が内包される事で、鑑賞する距離や視点の位置によって幾重にも重ねられたレイヤーの形や色が微量に変化する。 漂流し続ける氷河のように形や色が常々変化し続け、流動性を伴う鑑賞体験を表出し観るという行為を再考する。
音楽と制作に関して
Japaneseバンドenvyの楽曲は昔からよく聴く。 ハードなサウンドがベースではあるがメロディの強弱の幅が広く1曲の中でも微密に変化する。特に静的な表現に魅力があり、静寂の奥にある胎動の様な表現に強く惹かれた。 静寂さに耳が慣れた時その向こう側もしくは遠くから聞こえる音が少しずつ際立って聞こえはじめ、それまで気付かなかった周辺の空間の動きや風景がイマジネーションとして広がってくる。 透明性により光を内包し、見る度に影やその形が変容する空間と光の関係を体験的に表出させる事を狙う私の絵画は、この空間の広がりを感じさせる音楽から強く影響を受けていると自覚出来る。
和田直祐 プレイリス