品川美香「Gemini」
作家プロフィール
1988年熊本県生まれ。2016年京都造形芸術大学大学院修士課程修了。京都・奈良を拠点に活動。「私とは何か」を主なテーマにする。 近年の主なグループ展に18年「京都府新鋭選抜展」(京都文化博物館) 、18年「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2018」(京都文化博物館別館) 、18年「品川美香+檜皮一彦 inner space colony」(ARTZONE、京都)など。
制作年
2019
使用画材
木製パネル、キャンバス、油彩、アクリル
サイズ
H80×W130×D4.5cm
ステートメント
人間は当たり前に一義的な存在ではなく、多重的なレイヤーを持っている。子どもは、その中でもあらゆる可能性を持ちながら、不可能性を内在し、ヒトになりきっていない不確かさを持っていると思う。絵の中の子どもは、ヒトではない何かであり、だれかでもあり、私自身の鏡でもある。 私は、効率性や利便性が優先される時代で、物心ついた時から生きづらさを感じてきた。そんな時代だからこそ、一瞬一瞬の変化に注目し、時間をかけて絵を描き、細かく丁寧に仕上げる素朴な行為に価値があると考え、その行為を通して問い続けている。
音楽と制作に関して
音楽は、私を時間や距離を超えて””ここではないどこか””へ連れて行ってくれます。 少し冷たくなった風を吸い込んで、キッチンの小さな横長の窓から、赤く染まっていく山をぼーっと眺めるのが好きでした。 少しだけ、さみしいにおいがするのです。 今では家のまわりには新しい家が建ち、その窓ももうありません。 けれどその音楽を聴くと、今でもその情景やにおいが、ここに存在しているかのように思い出されるのです。
品川美香 プレイリスト