Biography

Anthem Official Photo 201410

 

1981年に東京で結成されたANTHEMは、その熱いパフォーマンスで頭角を現わし、1985年にキングよりアルバム「ANTHEM」でメジャー・デビューした。当時のラインナップは柴田直人<b>、坂本英三<vo>、福田洋也<g>、大内“マッド”貴雅<ds>。精力的なツアーを続けた彼らは2nd「TIGHTROPE」(1986年)でさらに人気の規模を拡大、バンドの魅力が開花した3rd「BOUND TO BREAK」(1987年)ではアメリカ進出も果たした。
 その直後に坂本が脱退してしまうが、抜群の歌唱力を備えた森川之雄<vo>を後任に迎えたことでバンドのスケールは一段とアップ。4th「GYPSY WAYS」(1988年)、5th「HUNTING TIME」(1989年)と立て続けに優れたアルバムをリリースしたANTHEMは、日本を代表する正統派ヘヴィ・メタル・バンドとしての地位を揺るぎないものとした。
 6th「NO SMOKE WITHOUT FIRE」(1990年)完成と共にギタリストが福田から中間英明に交代、同アルバムのツアーでは中間がプレイした。ツアー後、ギタリスト不在のANTHEMをよそに森川がニュー・プロジェクトに向けて動き始めたこともあり、リーダーの柴田は解散を決めかけていたが、当時21歳の清水昭雄<g>に出会って状況は一変。清水の才能に感銘を受けた柴田は「このギタリストと共にバンドの有終の美を飾ろう」と決意し、1992年の7th「DOMESTIC BOOTY」とそれに伴う数回のギグをもってANTHEMは解散した。
 柴田が“ANTHEM”という名前を復活させたのは「グラハム・ボネットがANTHEMの曲を歌うアルバムを作らないか」というオファーが切っ掛けだった。柴田、大内、清水らがバッキングを新録音してグラハムが歌うこのプロジェクトは2000年にアルバム「HEAVY METAL ANTHEM」としてリリースされ日本ツアーも敢行。これが往年のファンの“ANTHEM再結成”待望論に火をつけ、柴田はANTHEM再結成の可能性を真剣に探り始めることになる。
 柴田は、単なるノスタルジーで昔のメンバーを集める“再結成”を行なうつもりは無かった。ANTHEMを再始動するなら、“今を生きるバンド”として新たな音楽を作り、“現役最強のANTHEM”として邁進しなければいけない。その目的のために柴田が召集したのは坂本英三<vo>、清水昭雄<g>、本間大嗣<ds>だった。
 柴田がその才能を高く評価する清水に真っ先に声をかけたのは当然だ。ドラマーに関しては大内が「ANTHEM再結成には参加出来ない」と意思表示しており、一方で、元FLATBACKER(改めE・Z・O)の本間は柴田がANTHEM解散当時に「一緒にバンドをやりたい」と切望していた相手。この頃数々のライブやレコーディングに於いて活動を柴田と共にしていた本間がANTHEMに加わるのは自然な流れだった。シンガーは、「BOUND TO BREAK」の続きを、、という柴田の思いにより坂本に決定。
2001年の「SEVEN HILLS」を皮切りに「OVERLOAD」(2002年)、「ETERNAL WARRIOR」(2004年)、「IMMORTAL」(2006年)、「BLACK EMPIRE」(2008年)、「HERALDIC DEVICE」(2010年)と計6枚のスタジオ・アルバムをビクターよりリリース、作品とツアーの両面で“歴代最強のANTHEM”であることを証明してきた。
 11年間にわたって不動のメンバーで活動してきたANTHEM。日本のメタル・シーンの頂点に立つ彼らは2012年、ワールドワイドのリリースと海外での活動を視野に入れて新たにユニバーサル・インターナショナルと契約、アルバム「BURNING OATH」を2012年10月にリリース。なおドラムは1曲を除きゲスト・ミュージシャンの田丸 勇がプレイしている。尚、その時点で本間は脱退したわけで無かったが以前起こした事故の影響でAnthemサウンド合致への完全完治が不可能と判断したためその後脱退する事となり、以降サポート・メンバーとして田丸勇はアンセムの全てのライブをサポートした。
2013年末、今後のAnthemに関して柴田、坂本と話し合いが行われ、ここまでの二人の関係性に於いてAnthemは全てやり尽くしたという結論に達し2014年からはお互い新たな道を歩くこととなる。
2013年6月、9月にイベントでメジャー・デビュー後第二期のヴォーカリストであった森川之雄を迎え入れたセッションを行うことになった柴田は、改めてその歌唱力と音楽への情熱に感銘を受ける。
そして、彼とも未だやり残したことがあるのだ、、という思いを胸に新しいヴォーカリストとして森川を迎える事を決めた。
それと同時に長きに渡りバンドをサポートしてきた田丸も正式メンバーとして迎え入れることになり、
柴田直人、清水昭男、森川之雄、田丸 勇の新ラインナップが完成した。

今作のレコーディングは国内で4月初頭より行われ8月にはロサンゼルスにてROYZでミックスを行う予定だった。
しかし8月に行われるROYZとのミックスは彼自身の体調不良により1曲も行うことが出来ず、渡米していた柴田は急遽日本に戻り以前から交流のあるエンジニア数人を起用しこのアルバムを完成させた。
2014年を代表するヘヴィ・メタル・アルバムと銘打ってもおかしくない楽曲と鬼気迫るほどのサウンド・クオリティは一聴すればわかるはずだ。
来年には結成30周年を迎える
ANTHEMはまだまだ前進し続ける・・・・・・