2つのオーケストラを指揮した、リヒャルト・シュトラウスの主要管弦楽作品CD7枚BOXセットをリリース!
ドイツ・グラモフォンの看板指揮者としてベートーヴェン、ブルックナー、ショスタコーヴィチの交響曲全曲録音を進めてきたアンドリス・ネルソンスが、リヒャルト・シュトラウスの主要な管弦楽作品をCD7枚に収めた新録音ボックス・セットを発売する。
後期ロマン派を代表する作曲家リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)は、大編成のオーケストラを駆使した交響作品やオペラでロマン派の到達点を築いた重要な作曲家で、オーケストラ・サウンドの醍醐味を堪能できる作品群は人気のレパートリーとなっている。
今回ネルソンスは、自らが率いる2つのオーケストラを指揮しているが、そのどちらもが“実際にR.シュトラウスが指揮した”ゆかりあるオーケストラ。
R.シュトラウスは、1887年から度々ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の指揮台に立ち、1907年には最初の公式客演指揮者に任命された。当時の首席指揮者ニキシュは、1920/21年にR.シュトラウスの交響詩全9曲のツィクルスを敢行し、それ以降、R.シュトラウス演奏の長い伝統が築かれてきた。
一方、1904年に大規模なアメリカ・ツアーを行ったR.シュトラウスは、「世界で最も偉大なオーケストラのひとつと素晴らしいコンサートを指揮した」とボストン交響楽団を讃えている。
ネルソンスはこの2つのオーケストラを緊密に結びつける「提携」を2018年から行っている。それは定期的な演奏者の交流、共同委嘱、ツアー・プロジェクトやプログラミングの調整にまで及び、この録音プロジェクトもその提携の実りといえるもの。
「ボストン交響楽団とゲヴァントハウス管弦楽団の提携は、私にとって非常に思い入れのあるものです。それぞれ独自の伝統と音世界を体現している両団体が、この交流に熱意をもって取り組んでいることに私は大変感謝しています。このようなパートナーシップと友情は音楽界では珍しいことで、リヒャルト・シュトラウス作品の録音と演奏は、私にとって夢のようなことです。」
第一級のソリスト陣の参加も魅力。交響詩《ドン・キホーテ》のチェロ独奏は名手ヨーヨー・マが務め、《ブルレスケ》のピアノ独奏はユジャ・ワンが参加している。
そしてなにより、大管弦楽を緻密かつダイナミックに鳴らすR.シュトラウスの楽曲は、オーディオ愛好家にとっても重要なレパートリーとなっている。国内盤CDは全てのCDプレーヤーでも再生可能で、MQA対応機器を使用すればハイレゾ音源を楽しむことのできるMQACDを採用。また、デジタル配信でも、ハイレゾはもちろん、Dolby Atmosで聴くことのできる最初のR.シュトラウス管弦楽曲集となっている。
『リヒャルト・シュトラウス管弦楽作品集』
アンドリス・ネルソンス指揮 ボストン交響楽団 / ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
発売日:2022年5月11日
品番:UCCG-45045/51 定価:¥9,900
MQA CD/UHQCD(MQA:88.2kHz/24bit)
【CD 1】ボストン交響楽団
1-22 アルプス交響曲 TrV 233(作品64)
23 歌劇《影のない女》による交響的幻想曲 TrV 234a
【CD 2】ボストン交響楽団
1-14 交響詩《ドン・キホーテ》 TrV 184(作品35)/ ヨーヨー・マ(チェロ)、スティーヴン・アンセル(ヴィオラ)/ 15-18 歌劇《インテルメッツォ》から4つの交響的間奏曲 TrV 246a
【CD 3】ボストン交響楽団
1-4 交響詩《死と変容》 TrV 158(作品24)
5-11 家庭交響曲 TrV 209(作品53)
【CD 4】ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
1-6 交響詩《英雄の生涯》 TrV 190(作品40)/ ランク=ミヒャエル・エルベン(ヴァイオリン・ソロ)
7-9 交響詩《マクベス》 TrV 163(作品23)
【CD 5】ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
1-9 交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》 TrV 176(作品30)/ セバスティアン・ブロイニンガー(ヴァイオリン・ソロ)、ミヒャエル・シェーンハイト(オルガン)
10-13 交響的幻想曲《イタリアから》 TrV 147(作品16)
【CD 6】ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
1 交響詩《ドン・ファン》 TrV 156(作品20)
2 ブルレスケ ニ短調 TrV 145 / ユジャ・ワン(ピアノ)
3 楽劇《サロメ》から 7つのヴェールの踊り
4-6 メタモルフォーゼン TrV 290 ―23の独奏弦楽器のための習作
【CD 7】
1 祝典前奏曲 TrV 229(作品61)オルガンとオーケストラのための/ リヴィエ・ラトリー(オルガン)/ ボストン交響楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
2-6 交響詩《ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら》 TrV 171(作品28)
7 歌劇《火の危機》から 愛の場面 / ボストン交響楽団
8-12 ばらの騎士 ―オーケストラのための演奏会用組曲 TrV 227d
13 バレエ《泡立ちクリーム》から 泡立ちクルームのワルツ / ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 、セバスティアン・ブロイニンガー(ヴァイオリン・ソロ)
録音:
2017年11月-12月(CD 1: 1–22); 2021年10月(CD 1: 23; CD 3: 1–4; CD 7: 7); 2018年3月-4月(CD 2: 1–14); 2021年3月(CD 2: 15–18); 2019年9月-10月(CD 3: 5–11); 2019年10月-11月(CD 7: 1); 2019年5月(CD 7: 2–6); ボストン、シンフォニー・ホール
2021年5月(CD 4: 1–6; CD 5: 1–9; CD 6: 3; CD 7: 8–12); 2021年3月(CD 4: 7–9; CD 5: 10–13); 2021年6月(CD 6: 1–2; CD 7: 13); 2021年2月(CD 6: 4–6); ライプツィヒ、ゲヴァントハウス