《ABBA ヴォヤージ》がロンドンで開幕。ヴァーチャルの4人が最新技術で共演
ABBAの4人のメンバーが、2022年5月26日(木)英国 ロンドンのクイーン・エリザベス・オリンピック・パークの特設会場〈ABBAアリーナ〉で開催された《ABBA ヴォヤージ》のオープニング・ナイトに出席した。
ABBAアリーナで開催されている《ABBA ヴォヤージ》は、ABBAのメンバーがデジタル・アバターとしてステージに登場し、ABBAの大ヒット曲の数々を披露するという画期的なコンサートである。現在来年の5月まで、週に5日/7回公演が行われる(土日は2回公演)。
このオープニング・ナイトには、アグネタ・フォルツコグ、ビョルン・ウルヴァース、ベニー・アンダーソン、フリーダことアンニ・フリードの4人に加え、プロデューサーのスヴァーナ・ギスラ(Svana Gisla)とルドウィッグ・アンダーソン(Ludvig Andersson)、監督のベイリー・ウォルシュが参加。客席には、スウェーデン国王夫妻、ロンドン市長、友人たちや家族、メディア、ファンを含むVIPが招待された。
《ABBA ヴォヤージ》は、一般的なライヴとは全く異なる、他に類を見ないコンサートだ。このコンサートには、有名なVFX企業インダストリアル・ライト&マジック社が制作したデジタル版ABBAが登場。同社が音楽分野に進出したのは今回が初めてで、振付を担当しているのはウェイン・マクレガーCBEだ。さらにコンサート全編を通じて、最先端の照明・音響技術が駆使される中、10人編成の生バンドがライヴ演奏を行っている。
95分に及ぶこのコンサートには、21世紀のポップ・スターとして生まれ変わったABBAが登場。衣装デザインはビー・アカーランドが手掛け、ドルチェ&ガッバーナ、マニッシュ・アローラ、エレヴォス・イーサー(Erevos Aether)、マイケル・シュミットといったデザイナーたちとコラボレーションを行った。このコンサートでは、ABBAの一連の大ヒット曲に加え、昨年リリースされた40年ぶりの新作アルバム『ヴォヤージ』の収録曲も披露。アルバム『ヴォヤージ』は、高い評価を受けただけでなく、世界18カ国以上のチャートで1位を獲得した。
また、このコンサートでは、数々の賞を受賞している映像クリエーター集団シャイノーラ(Shynola)によるショートフィルムも上映。ABBAの名曲2曲を用いた2部構成のこの短編映画では、好奇心旺盛な探検家ローラ(Rora)を主人公に、“ヴォヤージ”(=長い航海、空の旅)というテーマにふさわしいストーリーが展開される。
収容人数3,000人の特設会場〈ABBAアリーナ〉には、291台のスピーカーが設置され、オーディオ・アンプからはコンサート全体を通じて87万ワットが出力される。さらに500台以上のムービングライトを用いて、アリーナ内の3万ヶ所に光を照射。没入型ライヴ・コンサート体験の演出に一役買っている。
《ABBA ヴォヤージ》は現在、来年、2023年5月28日の公演まで予約受付中。その他の日程も近日中に発表予定だ。
詳細は海外公式サイト abbavoyage.com へ。
Photo by Johan Persson